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東山紀之、子どものころから知る岡本圭人との共演に感慨「すごくいい真剣勝負ができる」

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◆宮本亞門の演出で引き出されたルディの魅力

――前回の上演で印象に残っていることはどんなことでしょう。

東山:お客さんの感情の揺れ動きがすごく分かりました。俳優としても喜びなんですけど、作品の持っている力というか、亞門さんの演出のすごさを感じました。大変難しい作品ではあるんですけど、物語に非常にすんなり入っていけるので、お客様が最後に見せてくれた涙は、こちらが見ていてもすごく感動するものがありましたね。

亞門さんの演出は本当に的確なんです。「東山さん、全然変わってない」と言われて。自分では変えているつもりだったんだけど、「全然変わってない、ルディになっていない」と。どうにかして亞門さんからリアクションをとろうと、稽古場で遊ぶようにしたというか、思いっきり開放してやってみたらすごく喜んでくれて。そこから正直さが動きの中に出てきた。それからすごく派手なアクションを心がけてやるようにしたことを覚えています。歌も「丁寧に歌わないで。何言ってるか分からないくらいにやって!」と。新鮮でしたね。

――岡本さんは亞門さんの印象はいかがですか?

岡本:何度か打合せをさせてもらって、自分が個人的に気になっているポールのバックストーリーだとかをいろいろお話させていただき、そこから亞門さんが台本を書き直してくださったんです。自分はこれまで翻訳劇をやることが多く、台本を変えるということをしたことがなかったので、こういうアプローチの仕方もあるんだと驚きました。再演ではありますけど、前回谷原さんが演じられたポールとはまた違う人物像になるような予感がしてワクワクしています。

――それぞれ演じられるキャラクターはどんな人物ですか?

東山:ルディは、「世界で最高のディーヴァよ!」と言うくらいベット・ミドラーが大好きで、そこは僕がマイケル・ジャクソンを好きなのと似ているかな。でも、ああいう明るさとか真っすぐな表現は僕の中にはないものだったので、やっていて楽しいなって。自分にないものをとことん出せるので、普段家でも静かにおとなしくしている(笑)僕には、アスリート的な感じでいけるなって思いますね。

岡本:ポール自身はいろんなことを感じたり、いろんな夢があったりするんですけど、あまり口に出すことができないんです。そんな中ルディに会って、正直者でなんでも口に出すところに惹かれていったと思うんです。僕自身も自分からしゃべるタイプではなかったんですけど、アメリカに留学したときに、自分のことを表現しないと生きていけないような社会でもあるので、そんな周りの人たちが輝いて見えたんですね。自分もこういうふうになりたい、こういうふうに自分の思いや心の内を言いたいと、その時に思ったので、そういった感情を思い出しながら演じたいと思います。

個人的に父と舞台で初共演した時に、それまで父親に言えなかったことも、役を通してだと言えることが結構あったりして、それがまた演劇の素晴らしいところかなって感じたんです。自分の殻を破る瞬間じゃないですけど、ポールだからできることっていうのがあると思うので、普段自分ができないことをポールを通して伝えられたらいいなと思ってます。

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◆マルコ役を演じる3人との関係性を作り上げることが大切

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