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竹野内豊、独特な世界観の難役に苦心 自然の中で育った子ども時代と山深いロケ地が助けに

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◆山田孝之との12年ぶりの共演で感じた“多才さ”


映画『唄う六人の女』場面写真 (C)2023「唄う六人の女」製作委員会
 山田孝之とは、2011年の『太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男-』以来の共演となる。前作では第二次世界大戦直後、サイパンで民間人とともにジャングルに潜伏する日本軍人を2人で演じたが、今回は、最初こそ、同じ囚われ人であったものの、次第に考えを異にし、対立する関係性を演じている。

 「今回、山田さんはプロデューサーでもあったんですけど、僕らの前ではそちらの顔は見せないし、裏側の話は一切しませんでした。改めて共演して、彼の多才さに気づきました。『太平洋の奇跡』で出会った時から、同世代の役者さんの中でもちょっと独特な立ち位置と言いますか、他の人たちとは違う、研ぎ澄まされた感性が目立っていましたからね。当時からまとっていた異色な空気は、昔からすごく感じていましたけど、今回も強く感じましたね」。

 最後に完成した映画を通して、観客に伝えたいことを聞いた。

 「今回、京都大学が所有している芦生の森という原生林での撮影を、特別な許可を得て、最小のスタッフで外部から他所の種子や菌を持ち込まないように、消毒した長靴で森の中に入るなど、細心の注意を払って撮影した作品です。大切に管理されていても、ここ数年、増加する鹿の害に悩まされていると伺いました。鹿の天敵がいないことで、今、日本の山の生態系が壊れていると。だからこそ、マンパワーとお金をかけて芦生の森を守っていると聞き、それは僕が映画で演じた萱島の父親が生涯をかけてやっていたことと同じだなと感じました。現代社会が森をどう守るか、感じてもらえればと思います」。

(取材・文:金原由佳 写真:松林満美)

 映画『唄う六人の女』は、10月27日全国公開。

※ヘアメイク/竹野内宏明 スタイリスト/下田梨来

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