『ぼっち・ざ・ろっく!』青山吉能&長谷川育美 ライブ“恒星”を振り返る「改めて、この人が主人公だと思いました」
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――お互いのパフォーマンスを見て、「ここがすごい!」と思ったところを教えてください。
長谷川:青山はもう、すごいところしかないです。楽器って、練習量がものを言うじゃないですか。加えて、彼女はギターをやったことがないところからのスタート。そこからライブでギターを披露するとなると、相当な努力が必要です。しかも、アンコールまで全く出てこなくて、出てきたと思ったらすぐにギター演奏という構成。強靭(きょうじん)な心を持ってなきゃ、絶対にステージに立つことなんて無理ですよ。
青山:イントロぐらいプロのバンドメンバーの方たちが弾いてくれたっていいじゃん…と思っていました(笑)。
長谷川:ね(笑)。でも、本当にそれくらい、ライブの空間に慣れる前に演奏するのは大変なことだと思います。そんな中でも青山は、「転がる岩、君に朝が降る」を披露しました。シンプルにすごい。改めて、この人が主人公だと思いました。
青山:今の言葉、見出しにしてください(笑)。でも、私は一曲入魂だから何とかなりましたが、育美は13曲も歌っていますからね。なのに、ライブ後半になっても声が枯れることも、体力が落ちていく様子も見せない。同業者として、その喉(のど)の強さを尊敬しました。悔しさもありましたが、彼女はライブで輝いていましたね。
(左から)長谷川育美&青山吉能
――2024年には劇場総集編の前編・後編が公開されるなど、さまざまな展開をしていく『ぼっち・ざ・ろっく!』。改めて、お二人が思う本作の魅力は?
長谷川:「魅力って何ですか?」と聞かれたときに、一個で返せないんですよね。あれも、これも、オススメできるポイントが多すぎて!
青山:すべてに手を抜いていないんです。関わった全員がそれぞれの分野でこだわりまくっているんですよ。例えば、アニメの背景でちょっとした奥にあるポスターが何かのオマージュだったり、音楽は後藤ひとりのギター音が右から聞こえてきたり。ギャグもちゃんとギャグ。「ここ、ちょっと足りないかも」というところがないんです。卑怯(ひきょう)な言い方ですが、魅力は「全部」ですね!
長谷川:間違いない。原作者さんも面白いし、マルっと全部が魅力の作品です!
(取材・文:M.TOKU 写真:小川遼)
『ぼっち・ざ・ろっく!』のライブイベント「結束バンドLIVE‐恒星‐」のBlu-ray&DVDは、11月22日発売。11月17日からは、2週間期間限定で劇場上映も実施される。