舘ひろし&柴田恭兵&浅野温子&仲村トオル、準備なしでもあの頃に戻れる!『あぶない刑事』38年で築いた信頼関係
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映画『帰ってきた あぶない刑事』場面写真(C)2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会
――本作でもタカ&ユージが特別な絆で結ばれた2人であることがひしひしと伝わってきました。タカ&ユージの阿吽の呼吸はどのように生まれているのでしょうか。
舘:僕は、恭サマに甘えているんですよ。僕がちょっと言いづらいセリフがあって噛んだりしてしまうと、恭サマが「じゃあそれは、僕が言いますよ」と言ってくれて、僕は「お願いします」と。だからものすごく僕は楽だし、それにその方が絶対にいいシーンになるんです。恭サマが言ってくれた方が、より伝わるセリフになる。
柴田:探偵事務所の屋上で、(土屋)太鳳ちゃん演じる彩夏が、タカとユージに「2人は愛し合っているの?」と聞きますよね。するとユージは「タカのためだったら死ねるよ」、タカも「俺もだよ」と応える。この2人を演じていれば、さらっとこういうことを言えるのがとてもカッコいいなと思っていて。本音だけれどそれでいてベタつかず、2人の信頼関係がふわっと出てくるのが、彼らのステキなところだなと感じています。
舘:あのセリフの言い方や距離感は、ものすごく絶妙だった気がしますね。タカはタカで、照れていたりして。
柴田:それは、何年もやってきたからこそ出せる味なのかなと。タカのユージへの想い、ユージのタカへの想いが素直に滲み出てくるんですよね。
浅野温子
浅野:たっちゃん(舘)も恭兵ちゃんも、「それは恭サマ」「それは舘さん」とお互いの得意とするものを無意識に振っているような気がするんですよね。男の人は見栄を張ったりもするものなので、本当はそういうことってなかなかできないことだと思うんです。
舘:おそらく、「ここは任せた方がいい」とお互いのパートをわかっているんですよね。僕が面白いセリフを考えたとしても、恭サマが言った方がいいと思ってお任せするとパーフェクトにやってくれる。俳優の世界があったとしたら、僕と恭サマは、見た目は似ているかもしれないけれど、タイプとしては対角線上の一番距離の離れたところにいる2人だと思うんです。逆に、それがすごくよかったんだと思います。
仲村:初めて『あぶない刑事』に参加するスタッフがいたとしても、現場の中心に舘さんと柴田さんがいるだけで、ここは『あぶない刑事』の現場なんだということが全員に伝わる。以前、恭兵さんがおっしゃっていたんですが、舘さんがバイクに乗った瞬間に「これが『あぶない刑事』なんだ」というものがバーっと伝わってきたと。僕らの中にはやっぱり、(これまでのシリーズを支えてきた)プロデューサーの黒澤(満)さんや、監督の長谷部(安春)さん、撮影の仙元(誠三)さん、アクション監督の高瀬(将嗣)さんの存在やスピリットが色濃く残っていて。舘さんがバイクに乗ることで、そういったものまでみんなに伝わるというのはすごいことだなと思いました。