『【推しの子】』ルビー役・伊駒ゆりえが語るキャラクターへの“愛”「共に生きていけることがすごく幸せ」
――役者メンバーのほかにも、『東京ブレイド』原作者の鮫島アビ子や、舞台の脚本を担当するGOAといった新キャラクターも登場しますが、そうした制作側の心理描写やドラマが非常にリアルに描かれている点も『【推しの子】』の魅力だなと。
伊駒:社会の本質を突いているというか、やはり現実にもあるのかもしれないと思わされることを描いているからこそ、身につまされるものがありますよね。とくに「2.5次元舞台編」では、舞台『東京ブレイド』をエンターテインメントとしてより良いものにするための戦いが繰り広げられるので、それを見て自分自身がどう感じるのかというのも、作品を深く楽しむポイントになるかと思います。
――誰の視点に立つかによっても感じ方が変わってきますからね。
伊駒:そうですね。自分が見ている物事の側面というのは、正しく見えたり、間違って見えたり。でも、その裏側から見ると、また違った見え方をすることもあって。誰しも自分が間違っていると思って生きているわけではないからこそ、その摩擦を苦しく感じることもありますが、その過程を経た先で出来上がるものがすごい形となって盛り上がっていくので、ぜひいろんな視点からご覧いただきたいです。
――最後に、伊駒さん演じるルビー目線から第2期で注目してほしいポイントを含め、ファンのみなさんへメッセージをお願いします。
伊駒:「2.5次元舞台編」ではルビーちゃんの出番は少ないものの、彼女にも等しく時間が流れていて、舞台の裏側で何を思い、どういう活動をしているのかは後々明かされると思います。
また、ルビーちゃんもアクアくんも、アイちゃんが亡くなったことや、前世の自分であるさりなちゃんやゴローせんせだった頃の想いをずっと持ち続けていて、それが今後の物語にどう影響していくのかという視点から見ていただくのも、第2期を楽しむ1つのエッセンスになるんじゃないかなと思います。
いろいろなことが待ち受けていると思いますが、私はルビーちゃんと共に生きていけることがすごく幸せです。これからも『【推しの子】』を、そしてルビーちゃんのことをたくさん愛していただけたら嬉しいです。
(取材・文・撮影:吉野庫之介)
テレビアニメ『【推しの子】』第2期は、7月3日よりTOKYO MXにて毎週水曜23時放送。ほか順次放送開始。