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佐野勇斗、『おむすび』翔也のピュアすぎる性格に「マジか!」 結との夫婦関係は「素敵」

ドラマ

■自身にも重なる“親の夢を子が継ぐ”というテーマ

 もう一つ興味深いのは、ヒロインの夫と義父母・義姉の距離の近さだ。先述のように、翔也が義父母に遠慮なく怒るシーンもあれば、義父母や義姉が「翔也」と呼び捨てする関係でもある。

 「翔也と結の両親の距離は本当に近いですよね。実の子みたいに接してくれていますし、僕が理容師になって聖人さん(北村有起哉)の店を継ぐという展開も、聖人さんにとってはうれしいだろうし、素敵な親子関係だと思いますね」。

(C)NHK
 さらに、“親の夢を子が継ぐ”というテーマは、翔也から長女・花(宮崎莉里沙)にも受け継がれていく。ただし、プロ野球選手になるという、翔也の叶わなかった夢を花が幼少期から背負わされてきたわけではなく、花が好きでサッカーをやってきたことが、自然と翔也の夢と結びついた形だった。また、本人がパパを喜ばせたいと言うと、翔也も結もその気持ちを否定せず、応援のスタンスを示す。実はこのエピソードには佐野自身の思いが重なる部分もあったと言う。

 「僕自身も母の夢を継いでいるところがあるんですね。母は昔、芸能界に憧れを抱いていて、履歴書だけ送ったことがあったそうで、僕も母から『芸能界に入ってほしい』と言われていたので、そのあたりも似ていて、すごい縁だなと思いました。僕も母を喜ばせたいという気持ちが強いので、パパのノートを見て夢を継ぎたいと思う花の気持ちはわかるんです」。

■ 1年間“翔也”として過ごし「よりピュアでまっすぐな思いを持つことができた」

 では、自分の夢を継いで活躍している様子を、お母さんはすごく喜んでいるのでは?と問うと。

 「めちゃくちゃ喜んでいますよ!(笑) ただ、この世界に入ったきっかけは親でしたけど、そこからこの世界が面白いなと思ったのは僕自身で、きっかけをくれたこと、それを自分の意志でやっている点でも、花と翔也の関係に似ていますよね」。


 佐野自身の夢ノートの1項目には、朝ドラに出ることがあった。また1つ夢を叶えたわけだが、『おむすび』で得た経験を聞くと、力強くこう振り返った。

 「自分の役者人生の中でも大きな転機になる作品でしたし、一番大きいのは、佐野勇斗にとって一番大事な家族を喜ばせることができたということ。僕の中には、国民の心の支えになる何かをしたいという思いがずっとあって、それを具体化した目標が、アーティストとしてドームツアーをやることだったんですね。でも、国民を幸せにする前に自分の家族を幸せにできなかったら意味がない。その目標を叶えられて良かったと思いますし、翔也として(撮影期間を含め)約1年間過ごしてきた中で、自分自身も翔也の影響を受け、よりピュアでまっすぐな思いを持つことができたんじゃないかと思います」。(取材・文:田幸和歌子 写真:松林満美)

 連続テレビ小説『おむすび』はNHK総合にて毎週月曜〜土曜8時ほか放送。

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