柚希礼音&夢咲ねね、宝塚退団から10年 ”ちえねね”コンビに生まれた関係の進化
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柚希礼音
――退団後も『REON JACK』や『RUNWAY』などショー作品でのご共演はありましたが、お芝居でのご共演は初めて。今回は女性同士としての共演となります。
柚希&夢咲:女性同士(笑)。
柚希:私がすごく恥ずかしいと思うんです。セリフで「~だわよ」とかあったら…。
夢咲:「だわよ」(笑)。
柚希:男役の時に女性役としてショーをやっているのを見てもらうだけでも恥ずかしかったので。どういう気持ちで壮一帆さんとあゆっち(愛加あゆ)は共演できたんだろね?(笑)
夢咲:確かに(笑)。
夢咲ねね
――退団から10年が経ちました。
柚希:この10年の間もねねは変わらず近い存在で、ずっと活躍を見ていました。宝塚時代に苦手だった音を克服していってる姿を見て「おお、すごい!」と思ったり、囚われていたものがなくなって楽しそうにやっている姿に感動したりしていました。
夢咲:私は男役さんの姿を現役時代6年間ずっと近くで見させていただいていたので、退団後にいろいろな幅のある女性を演じられる、いろんな面のちえさんを見させていただいた時は、「こんな表情もされるんだ!」と感慨深かったです。
ちえさんは宝塚にいらした時も自然体というか、男役女役に囚われず、“ちえさん”という方として舞台に存在していらしたので、「女性として舞台に立つ姿にショック受けた?」ともよく聞かれるんですけど、まったくなくて!
柚希:退団後は一番の応援者という感じで「あのカツラ、いいと思います」とか、私が女性を演じるうえで分からないところを教えてもらったり。
夢咲:不思議なんですけど、上級生を超えた身近な存在。お姉ちゃんのような、それくらい近しい方だなと勝手に思っています。
柚希:退団後はより近い感じになったよね。相手役の時も自分の一部みたいなところにいたんですけど、やっぱり本当に厳しいことをいっぱいやっていかないといけなかった。今はなんだか、親戚や姉妹みたいな、のどかなところにいます。
夢咲:本当にお姉ちゃんみたい。
柚希:でも(夢咲が)お姉ちゃんみたいな時もあるんですよ。
夢咲:えぇ!?
柚希:いつも私に付いてきた夢咲ねねだったのに、本名の「那奈」のほうはお姉ちゃん気質じゃない? そこがすごくいいところなんですけど、「ここはこうしたほうがいいですよ」とか言ってくれるところも。退団後は長女気質も出てきていい感じの距離感になっていますね。
夢咲:在団中から、ちえさんもだと思うんですけど、お互いに話さなくても今日の体調や考えてらっしゃることが分かっちゃうところがあって。10年経って、以前はできなかったようなお話をさせていただけるようになって、ゆるやかにどんどん近くなっていっている感じがあります。それがゆえに、「あ!あれとこれで迷ってらっしゃるな」というのも分かって、「こっちじゃないでしょうか」と言っちゃったり(笑)。
柚希:ええ! すごくない!?(笑) 全部分かるから面白いです。でも、分かるけど、あえて言わずにお互いそっと見守ってることもあったり。本当に面白いですね。