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水瀬いのりが信じるヒーロー像「今日の自分の頑張りが、未来の誰かの支えになるかもしれない」

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■今日の自分の頑張りが、未来の誰かの支えになるかもしれない

――水瀬さんにとっての「ヒーロー」とは、どのような存在でしょうか?

水瀬:すごく素直な気持ちで答えると……もしかしたら、“自分自身”かもしれません。毎日仕事をして、生活をして、何気ない日々を積み重ねていく。それを続けていくためには、自分がちゃんと“ここにいる”ことが大切で。自分がいなければ、今の環境も、大切な人たちとの出会いもなかったと思うんです。過去の自分が頑張ってくれたから、今の自分がある。そう思うと、自分自身が、自分を守るヒーローなんじゃないかって感じることがあります。

ですが、もし自分以外の誰かを挙げるとすれば、それは母です。実は、私はもともとこの仕事に就くつもりはなかったんです。でも母が、「あなたにはこういう仕事が向いていると思うよ」と背中を押してくれて。自分自身がまだその道を信じきれていなかった時に、まっすぐな言葉で可能性を信じてくれた。それが、今の私を作ってくれたきっかけでした。

今、こうして大好きなお仕事に出会えているのは、あのときの母の言葉があったから。だから、母は私にとっての“人生を変えてくれたヒーロー”なんです。


――素敵なエピソードですね。また、ご自身が声優として活動される中で「誰かにとってのヒーローになれた」と感じる瞬間はありますか?

水瀬:私はどちらかというと自分を客観的に見てしまうタイプなので、「誰かのヒーローになれている」と強く実感することはあまりないんです。でも、ファンレターをいただいたときや、ライブ・イベントでみなさんの表情を目にしたとき、なかには涙を流してくださる方もいて「私という存在が、こんなにも誰かの心の中に大きく残っているんだ」と感じる瞬間があります。

そういうとき、嬉しいというより、正直すごく驚いてしまって。同時に「どうしてそんなに思ってくれたんだろう?」って、その理由が知りたくなります。どんなときに、私の声や演技がその方の心に届いたんだろう。その涙には、どんな想いがあったんだろう……。そんなことを自然と考えてしまうんです。

そして、そんなふうに想ってくれる人がいるのなら、その気持ちにちゃんと応えられる自分でいたい。「今日の自分の頑張りが、未来の誰かの支えになるかもしれない」そう信じられるようになったのは、この仕事を続けてきたからこそだと思っています。


(取材・文・写真:吉野庫之介)

 テレビアニメ『TO BE HERO X』は、フジテレビほかにて毎週日曜9時30分から放送中、毎週月曜12時からNetflix&Prime Videoにて最速配信。

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