水谷豊&寺脇康文、“特命係の5年後”は? 「右京と薫である限りは年を取らない」も「定年退職が…」
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水谷と寺脇といえば、“初代相棒”として長年タッグを組み、今回で通算11シーズン目を迎える。寺脇演じる薫が特命係を離れていた約14年の空白はすっかり埋まったのかという問いに、寺脇は「復活した初日から戻りました。最初のシーンを撮った時からブランクも全くなく。“右京と薫”というのは変わらずにいるから、あの時にすぐ戻る感覚があって。照れもなければ、凸と凹がピタッと合うような感覚が最初からありました」と振り返る。水谷も、「(薫との期間が空いたことは)全く意識しないでやっています。我々の関係が前と比べて親密になっているのかどうかは、見ている人のほうが分かるかもしれません」とした。
今や阿吽(あうん)の呼吸である右京と薫の特命係はまさに“同僚に恵まれた”職場だと言えるだろう。そんな2人を長年演じる水谷と寺脇に、“職場で人間関係に悩む人にアドバイスするなら?”と聞いてみた。
特命係の“上司”を演じてきた水谷は「右京は警察官ですから、その正義として何が大切かというとまずは事件解決、犯人逮捕。そのためのあらゆる手段を使います。そういう意味では、右京は事件解決のために周りの人たちをとても大事にしますよね。最初のころに比べると、右京の中でも人を大切にするという気持ちが広がってきているのかもしれないですね」と、かつて何人もの部下が辞めていった右京の変化を分析する。
水谷豊
しかし、現実の職場では時に“正義”がぶつかることもある。「日本ではお互いに意見が違うと、もうその人と付き合えない、となってしまう。そうなりたくないから自分を殺す、ということも起きるでしょうからなかなか大変ですね。できればお互いに意見を言って、お互いに認め合う。きちんと話し合って認め合えたらいいですよね」と、しっかり相手と向き合うことの大切さを語った。
一方で“部下”を長年演じてきた寺脇は「僕の場合は、その同僚を嫌だなと思うのではなく、何か良いところを見つけようとする。そして無理にこうしてほしい、ああしてほしいと言うよりは、付き合いの距離感を考える。何か言われても聞いているふりして聞かなかったり……ちょっと聞き流しながら。考え方の違いは、絶対に交わらないところもあると思うので、いろんな人がいるなと思ってうまく距離を取ります」と回答。
寺脇康文
特命係として一緒に働き始めたころ、よくぶつかっていた右京と薫については「ぶつかっていたけれど、根底にある正義が同じですから、多少の人間的な違いはそんなに大きな問題じゃない。大きな川の流れを一緒に渡っているから、泳ぎ方は違っても同じ方向に向かっている。あと、尊敬しているというのがありますね」と、右京と薫がまさに理想的な上司と部下でもあることを感じさせてくれた。