井ノ原快彦、『映画 すみっコぐらし』新キャラ”おうじ”&”おつきのコ”のバディ感に感動 自身に感じる“王子”要素も告白
『映画 すみっコぐらし 空の王国とふたりのコ』場面写真 (C)2025 日本すみっコぐらし協会映画部
――シリーズ第4弾となりますが、すみっコたちが多くの人に愛される理由はどんなところにあると思われますか?
井ノ原:すみっコたちもそれぞれキャラクターが強いコたちで、“たぴおか”も“えびふらいのしっぽ”も“とんかつ”も残されちゃったりと、「実は…」っていうものをそれぞれ抱えているんですよね。言う必要はないけどどこかに抱えているものって、家庭の事情や生い立ちなどみんな少なからずあると思うんです。そんな中、すみっコたちがちゃんとみんなで寄り添って、一人が何歩も先に行くとかじゃなく、みんなで一緒に一歩進む姿に感じる何かがあるんじゃないかなと思います。
しろくまも、「しろくまなのに寒いのが苦手」とか、「なのに」とか言われちゃう。日本は「~でなければならない」が多いですが、すみっコたちはすべて肯定してあげたくなるキャラクターなんですよね。僕らの周りを取り巻く人々も、それぞれのキャラクターにあてはめて考えていくと、「あいつにもいろんなことがあるんだろうな…」と思えてくる。ムカつくおじさんも、一回“しろくま”にあてはめて考えると、「かわいそうかも…」と思えてきて、許せるかもしれないですよね(笑)。
――以前、キャラクターでは“えびふらいのしっぽ”が推しだとおっしゃっていました。
井ノ原:変わらずです(笑)。今回“えびふらいのしっぽ”が新しく合体するんですよ! それがめっちゃいいです。とんかつと合体してでかくなるんです。2人で油のお風呂に入ったりするのもいいんですよね。
『映画 すみっコぐらし 空の王国とふたりのコ』場面写真 (C)2025 日本すみっコぐらし協会映画部
――“えびふらいのしっぽ”のどんなところに魅かれますか?
井ノ原:そもそも僕、エビフライのしっぽを残したことがないんです。家族が残していたらもらうくらい好きなんです(笑)。あとは、あぶれちゃった、残されちゃったというところに哀愁を感じるじゃないですか。僕フットサルをやるんですけど、2人1組になる時にあぶれちゃって知らない人と組んだりした時に、「お互い残っちゃいましたね…」みたいな、ああいう哀愁を日本人はよく知ってますからね。
でも残り物には福があるっていう言葉もあったりしますから! まさに残されたからこそ、“えびふらいのしっぽ”が誕生するわけですしね。
――ご自身に似ているなと思うキャラクターはいますか?
井ノ原:どうだろう…。みんなちょっとずつ入ってる気がするんですよね。そもそもみんなすみっこに集ってきたコじゃないですか。みんなどこか似ていて、「わかる、わかる」みたいなところが多いんですよね。
――ちなみに、井ノ原さんおすすめの『映画 すみっコぐらし』の楽しみ方はありますか?
井ノ原:コロナ禍に家で観て泣いたっていう人も多いんですけど、僕は映画館で観るのがおすすめなんですよね。なぜかっていうと、子どもの声がすごく聞こえてくるんですよ。彼らの笑い声から「こういうところが楽しいと思うんだ」という発見があって面白いと思います。大人が気づかないところを気づかせてくれるところがあるんですよね。「かわいそう…」とか聞こえてきて、「あ、そうか。これかわいそうだよね」と、大人はスルーしちゃいがちなところを気づかされる。すみっコたちは言葉をしゃべらないからこそ子どもたちには伝わるものがあるんでしょうね。

