礼真琴、宝塚退団からの4ヵ月は怒涛のような日々「燃え尽きることがなくて逆に良かった」

――コンサートも終わり、次はミュージカル『バーレスク』の海外初となる日本公演で、主演アリ役という大役が控えられています。
礼:とても緊張していますが、まだなにもわからないので、緊張と同じくらいワクワクもしていますね。映画とロンドンで観た舞台の世界が、日本キャストでどんな感じになるのか、日本のお客様に喜んでいただけるのか、ドキドキでもありますけど、まずは自分が楽しんで臨みたいと思います。
――今後の活動については、どんなプランを描いていますか?
礼:舞台に立つことは大好きなので、ずっと続けていきたいと思っています。とにかく歌うことが大好きなので、いろんな場面で歌を聴いていただける機会があったらいいなと思いますし、こうしてご縁をいただいて芸能活動というものをスタートさせたので、テレビの中の世界だったり、映画の中の世界というものにもすごく興味があります。
コンサートであったり、バーレスクであったり、1つ1つの経験がちょっとずつちょっとずつ自信につながっていくと思うので、そうした経験を活かしてもっともっと自分に限界を決めずにいろんなジャンルに挑戦したいなっていう思いがあります。まだまだ全然未知の世界であるので、経験を重ねる中で自分がこうなりたいなっていう理想像をいつか見つけられたらと。まだまだ模索中ですが、一歩一歩進みながらですね。

――宝塚時代の思い出も伺いたいのですが、約16年の中でターニングポイントだったなと思う作品はどの作品になりますか?
礼:いっぱいあるんですけど、お披露目公演の『眩耀の谷~舞い降りた新星~』で演じた丹礼真です。トップお披露目というだけでもターニングポイントなのに、そこからコロナ禍が始まったりして、いろんな思いが渦巻いた公演だったんですね。特別な思い入れがあります。
――先日SNSでも宝塚を観劇されたことを報告されていましたが、退団されてから観る宝塚は礼さんの目にはどう映りましたか?
礼:星組の全国ツアー『ダンサ セレナータ』、『アレクサンダー』、月組さんの『GUYS AND DOLLS』を拝見しましたが、もう、大号泣!(笑)。本当に感動しました。改めて宝塚が大好きだなって思いましたし、美しさや華やかさとかそういうものだけじゃなくて、繊細さやみんなのこだわりなど、そういったところまで全部見ちゃうんですよね。ファンの気持ちに戻って「ときめきをありがとうございます!」という気持ちになりました。
――舞台上からファンサを受けたりなどは…。
礼:してくれるんですよ~。星組の子たちはとにかくしつこく(笑)。本当にありがとうございます!っていう感じです。
――先日、同期であり、星組で切磋琢磨されてきましたひろ香祐さんが専科に異動されることが発表されました。
礼:本当にびっくりしました! こうやって時代は巡っていくんだなと思います。こりんちゃんの星組生としての最後の姿をしっかり目に焼き付けに行きたいと思います。
――最後にこれからの活躍を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします。
礼:こうして新たな人生をスタートしましたけども、宝塚時代からずっと応援してくださるファンの皆様、そして今このタイミングで礼真琴という名前を知ってくださった方々、これから皆さんに観たことのない世界をお見せできるように精一杯頑張りたいと思いますので、ぜひ楽しみにしていただけるとうれしいです!
(取材・文:田中ハルマ 写真:米玉利朋子[G.P. FLAG inc.])
ミュージカル『バーレスク』は、東京・東急シアターオーブにて2026年5~6月、大阪・梅田芸術劇場メインホールにて同年7月、福岡・博多座にて同年7~8月上演予定。

