「好きだぜ、相棒」最初は違う言葉だった!? 『ズートピア2』上戸彩&森川智之&下野紘と“メロいシーン”を振り返る(ネタバレあり)
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「狙って言うと、作り物のようになってしまいそうで、絶対にあざとくなるのは嫌だと思って収録しました。物語の流れがある中でのセリフだったので、あまり気負わず、さらっと音が出たらいいなという気持ちでした」と森川は語る。
英語版では「Love ya, partner.」だった同セリフ。上戸いわく、最初は異なる言葉だったそうで、「台本の段階では『親愛なる相棒』だったと記憶しています。わたしは森川さんの後に収録をしたので、収録の時に『好きだぜ、相棒』に変わっていたのが、ステキなサプライズでした」と振り返る。
(左から)上戸彩、森川智之
「愛してる」ではなく「好き」だからこそ、ニックのズルさが増幅する。「ライク」にも「ラブ」にも聞こえる絶妙な「好き」については、「その後の“間”で、ニュアンスを感じ取ってもらえるとうれしいです」と森川は語る。
ジュディとニックの関係はもちろんのこと、今回初登場したヘビのゲイリーも『ズートピア』ファンたちの心をわし掴みにする存在だった。ゲイリーは、一族の名誉を挽回するためにズートピアに続く謎を解き明かそうとする愛すべきヘビ。演じる下野は意外にも本作でディズニー・アニメーション初参加を果たした。
今回ゲイリーを演じるにあたり下野が大切にしたのは「素直さ」。「ニックとジュディにも通ずるものがあると思うのですが、いろいろ画策するとそれが透けて見えてしまいそうだったので、今回はゲイリーの純粋さを素直に感じたまま出せばいいと思って演じました。動きが多いキャラクターだったので、もっと力感があった方がいいかとも考えたのですが、ゲイリー自身強いキャラクターではないので、あのトーンになりました」と下野は語る。
下野紘
そんなゲイリーの優しさを象徴していたのが、「ハグしてもいい?」と同意を得てからハグをするところ。上戸も「勢いや自分の思いだけでなく、相手を思いやるワンテンポを置けるキャラクターってなかなかいないと思います」とお気に入りの様子で、「ゲイリーは、いろんな気遣いができるんですよね」と下野も共感する。
劇中、心優しきゲイリーのミッションの相棒的存在となるのは、新キャラクターのオオヤマネコのパウバート。町を牛耳るリンクスリー家の御曹司だが出来損ないで、ゲイリーとパウバートは“のけ者”という点で共通する部分がある。
演じたのは、下野と同じくディズニー作品初参加の山田涼介。下野も森川も山田の芝居には驚いたそうで、「パウバートの優しさが詰め込まれていましたし、ディズニー作品初参加とは思えないくらいうまかったです」と言う下野に、「すごいよね。振り幅が素晴らしかった」と森川も賛同する。
山田のみならず、江口のりこや高嶋政宏(※「高」は「はしご高」が正式表記)、梅沢富美男、熊元プロレス(紅しょうが)、ジャンボたかお(レインボー)、柄本明、こっちのけんと、堂本光一など、日本版声優には驚きのメンバーがそろっており、全員はまり役と言えるほど光る芝居を見せている。
ディズニー作品初参加や声優初挑戦の人も複数いる『ズートピア2』だが、なぜこんなにもクオリティーが高いのか。声優生活40年を迎えた森川に「いい声優とは」を聞いてみると、「見ている人が我々の存在を忘れて、その作品に集中できるというのが、声優としては1番うれしいことなんです。キャラクターそのものを楽しんでいただけるように芝居する。常にそうありたいと思っています」と語る。エンドクレジットやパンフレットを見て、初めて気付くキャストも多かったことを考えると、改めて見事なキャスティングだったと感じさせられる。
映画『ズートピア2』前夜祭舞台あいさつの様子 (C)2026 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
そんな『ズートピア2』ファミリーは、驚くほど仲が良い。公開前日に開催された前夜祭イベントの舞台あいさつでは、10人という大所帯だったのにもかかわらず、誰一人仲間はずれにならず、映画さながらのわちゃわちゃ感が感じられる雰囲気だった。前作から9年が経ち、かつ本作で初登場のキャストがいるのが信じられないくらいだ。
「この温かい雰囲気を生み出しているのは?」と聞いてみたところ、「そりゃあ、もう!」と森川と下野が同時に上戸の方を向いた。

