浜辺美波&目黒蓮、日々の気持ちの切り替え方は? 葬祭プランナー役への思いも語る<『ほどなく、お別れです』インタビュー>
関連 :
人生の中で、誰にでも訪れる「大切な人との別れ」。その区切りの瞬間に寄り添い、見送る側の心を静かに支える葬祭プランナーという仕事に焦点を当てたのが、映画『ほどなく、お別れです』だ。長月天音のデビュー作を、青春映画の名作を世に送り出してきた三木孝浩監督が実写化。本作では「別れ」と向き合う人々の心情を丁寧にすくい取り、心震えるヒューマンドラマを描き出す。《亡くなった人の声を聴くことができる》という能力を持つ新人葬祭プランナー・清水美空を浜辺美波、彼女をスカウトし、厳しく指南する漆原礼二を目黒蓮が演じ、今を時めく二人が初共演。「最高の葬儀」を目指すコンビを演じた二人に、役作りを通して向き合った「別れのかたち」や、涙を伴った撮影の日々を聞いた。
【写真】はにかむ笑顔にキュン 目黒蓮の撮り下ろしソロカット(2枚)
■葬祭プランナーを演じて変わった印象「葬儀はあたたかいものでもある」(浜辺&目黒)
――お二人が葬祭プランナーという役や作品のテーマに、どのように向き合い、準備されたのか教えてください。特に、目黒さん演じる漆原は納棺師でもあり、劇中では所作を披露するシーンもありましたが、役作りはいかがでしたか。
浜辺美波(以下、浜辺):最初に葬祭プランナーの方にお話をお聞きしました。現場にも朝から晩までずっといらしてくださって、ホスピタリティを隅々まで持たれていて。そのお優しいお姿をそばで見ているだけで、とても勉強になりましたし、役作りの助けになったと思います。美空という役も、葬祭プランナーとして働きながら、漆原さんの背中を見て成長していく人物なので、実際に納棺の練習をされている姿を間近で見て、「美空もこうして見ていたんじゃないかな」と思いながら、その積み重ねを大切にしていました。あらかじめ決めて現場に入るというよりも、実際にやってみて、「この動きがあったから、次はこうしたいな」と、その場で感じたことを生かしながら演じていった感覚でした。
映画『ほどなく、お別れです』 (C)2026「ほどなく、お別れです」製作委員会 (C)長月天音/小学館
目黒蓮(以下、目黒):「納棺の儀」や所作の部分は、本当にたくさん練習しました。実際に葬祭プランナーの方から色々お話を聞いたり、所作の動画を撮ってくださって、それをひたすら見て、見まくって。イメージを膨らませながら、練習も重ねていった感じです。みなさんが本当に優しく、たくさん教えてくださったので、できたかなと思います。
――ただ形を真似するだけではなく、気持ちのこもった繊細な手さばきが印象的でした。納棺師というお仕事を、どんな思いで捉えていましたか。
目黒:漆原というキャラクターは、本当にご遺族のことをすごく思っていて、少しでも気持ちに区切りがつくようにと考えている人だと思います。自分自身も同じ気持ちで向き合っていました。納棺のシーンでも、ご遺族の方々が目の前にいて、少しでも区切りになる時間になればいいなという思いでやっていましたし、故人様に触れる瞬間も、もっと優しい気持ちで触れたいと。そういう気持ちを持っていれば、指先までしっかり表現できる気がして、気持ちの部分はとても大切にしていましたね。
映画『ほどなく、お別れです』 (C)2026「ほどなく、お別れです」製作委員会 (C)長月天音/小学館
――演じてみて、葬儀に対する印象は変わりましたか?
浜辺:私自身、お葬式は、悲しくて心にずっしりくるものという印象だったんです。でも実際に、裏側で葬祭プランナーの方があたたかさを持って送り出そうと色々考えてくださっていると知って、とっても優しくて、あたたかいものでもあるんだなと感じました。目線が参列者ではなく、葬祭プランナーとして違う目線からお葬式を見ることができたので、印象は大きく変わったと思います。
目黒:特に美空と漆原というキャラクターが、本当に故人様とご遺族のことを思って仕事をしている人たちなので、「こんなに考えるんだ」と。自分も演じていて、これだけ考えてもらえたらうれしいなと思いました。
■「こんなに忙しいんだ!」と驚き(浜辺)/「少しでも後悔を減らせるような生き方をしたいと思った」(目黒)
――葬祭プランナーの方にお話を聞かれて、勉強になったことや、初めて知ったことはありましたか。
目黒:今、浜辺さんも仰ってましたけど、確かに暗いという印象を持ちがちで、それも間違いではないと思います。ただ、最初にお話を伺った時に、「ウェディングプランナーのお葬式版です」と教えていただいて。それを聞いた時に、暗い印象を持ちがちだった中に、あたたかい面を見られたような気がして、そういう学びから始まっていった気がします。
浜辺:私は、「こんなに忙しいんだ!」ということに驚きました。いつ電話がかかってきても対応しなければならない環境で、本当にお忙しいんだなと。ただ、最初にお話を伺った時に、携わる内容はお葬式でも、特別なことではなく、普通のお仕事として向き合っていますという風におっしゃっていて、自分とはかけ離れたお仕事という感覚だったものが、一気に身近で考えやすくなったなと思います。
映画『ほどなく、お別れです』 (C)2026「ほどなく、お別れです」製作委員会 (C)長月天音/小学館
――ヒューマンストーリーでありながら、お仕事ものとしての魅力もある作品ですが、この映画が持つメッセージをお二人はどのように捉えていらっしゃいますか。
浜辺:私は役を演じる時に、この作品でこれを伝えたいとか伝わればいいなということはあまり考えず、ただ役を全うすることだけに集中をしたいなと思うタイプなんです。でも今回は、初号試写で見終わった後、心があたたかくなって少し前を向きたいなと思えましたし、「別れ」というものが身近だからこそ、捉え方によっては救われる気持ちもありました。なのでこの映画を見てくださった皆さんにもそんな風に受け取っていただけたらうれしいなと思いました。
目黒:僕は、改めて大切な人と会えたり、話せたり、触れ合えたりという時間が本当に当たり前ではないんだけれど、どこかで当たり前に感じてしまうのが人間だし。でも、少しでも後悔を減らせるような生き方を自分もしたいなと思ったし、原作を読ませていただいた時に、自分はそのメッセージをすごくもらえた気がしたんです。なので、自分がそうやってもらえたメッセージを、映画でも視聴者の皆さんに届けばいいなと思いました。

