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三上博史、自分の存在価値は「作品に捧げること」 映画出演が少ない理由を明かす

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三上博史

青山真治

 作家性が詰まった台本。素晴らしい“悪だくみ”を企てられる監督やスタッフとの信頼関係。様々な条件がそろった本作は、三上とって「手ごたえを感じる作品」になったようだ。「とにかく最後のシーンには注目してほしい。僕の中の使えるものはすべて使って、愛に取り残されている御子柴という人間を、むき出しの感情で表現しています」。

 「作品に捧げることが自分の存在価値」と言い切る三上。幅広い表現活動を続けているが、2000年以降、映画への出演は少ない。作品を吟味していると推測されるが「そういう部分では否定はしないけれど、僕は映画には出たいと思っているんです。でも、基本的には声が掛からない。それって観客が求めるような演技をしていないということだと解釈してるんです」と想像もしていないような答えが返ってきた。

 しかし、三上は決して悲観的になっているわけではない。俳優という仕事に誠実に向き合っている。「出演している作品が、観ている人の心に残ってもらえるように必死になる。『三上博史が出ていると話が面白いよね』って言ってもらえるために全力を尽くすだけです。それが生きがいなので……」。三上の演技に魅了されるファンは多い。彼が命を吹き込んだキャラクターがスクリーンに登場すると、自然と目で追ってしまう。そんな稀代の俳優の活躍を期待したい。(取材・文:磯部正和)

 WOWOW連続ドラマW『贖罪の奏鳴曲』<全4話>は、1月24日より毎週土曜22時から放送(第1話無料放送)。

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