北川景子「自分が幸せじゃないと」 女優人生を変えた森田芳光監督との出会い
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『間宮兄弟』撮影時に受けた「北川の思った通りにやればいい。そのままでいいよ」というアドバイスが、北川の芝居の原点となる。夕美という役を伸び伸びと、瑞々しく演じた。その後の北川の女優人生も「森田さんに作品を見て欲しいという気持ちは常にありました。森田監督と出会わなければずっとモデルのままだったかもしれません」と心情を吐露。森田監督が亡くなった際には、女優を続けていくモチベーションが保てなくなった時期があったことを打ち明けた。
本作のキャッチコピーは「人生迷ったら、楽しい方へ。」。北川の人生にも多くの分岐点があったはずだ。「若い頃は迷ったら自分を苦しい方へもっていくタイプでしたね。“大変だけど乗り越えることが必要なんだ”って悩んで悩んで進んでいました。でも最近は自分が幸せじゃないと人も幸せにできないって思うようになってきました。年々痛みを感じなくなってきましたね(笑)。30代が一番楽しいって女優の先輩からも聞くので、そろそろ楽しくなるのかなって思っています」と目を輝かせる。
「まだまだやったことない役だったり、舞台など未経験の芝居も多いので、チャレンジしていきたい。フットワークを軽く、垣根を作らず色々な面を見せられたらと思っています」と意気込みを語った北川。「映画に嘘がなかった」という森田監督の想いが詰まった本作で、10年前から成長し、いい意味で変わっていない“夕美”の姿を堪能して欲しい。(取材・文:磯部正和)
映画『の・ようなもの のようなもの』は、2016年1月16日より全国公開。