“昼ドラ”で培ったドロドロ感情を“オトナの土ドラ”へ 『火の粉』プロデューサーの狙い
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だからこそ、第1弾が雫井脩介原作の心理サスペンス『火の粉』だったのだ。この『火の粉』は、どこにでもいる三世代同居の家族、梶間家の隣に武内という男が引っ越してきたことで、家族の闇や隠し事が暴かれ、徐々に崩壊していく様子を描いている。
「人間を様々な角度から描いていることに加え、どのキャラクターの視点で見るかで、物語の捉え方も大きく違ってくる。土ドラにピッタリの原作だと思いました。また、今後は、武内と梶間家の闘いという極限状態の中で、家族とは何か、愛とは何かということを考え、試される。そのうえ、家族の本音や友人同士の本音、ぶつかり合いという部分も見せ場の一つです。昼ドラでは、本音のぶつかり合いは日常茶飯事だったので、そういう意味では昼ドラらしさが受け継がれているのかもしれません」。
最後に、市野プロデューサーは「この作品は、人間をしっかり描きながらも、現場はユースケ・サンタマリアさん、優香さんをはじめみんな明るい雰囲気で“怖さや不気味”を創り出しています。是非、オンタイムで見てください。土曜の夜だからこそ楽しめるエンターテイメントを完成させたつもりです!」と、熱く締めくくる。“オトナの土ドラ”はまだ始まったばかりだが、“昼ドラ”以上の放送年数を期待したい。
『火の粉』は、東海テレビ・フジテレビ系全国ネットにて毎週土曜日23時40分~24時35分放送。