広瀬すず、“自分に対してウソがない”『ちはやふる』は「千早そのもので居られた」

映画『ちはやふる -下の句-』では、前編の『上の句』以上に広瀬すずが躍動する。むき出しの闘争心で競技かるたに挑むその姿は、まるでスポ根ドラマの主人公のように、観る者の心を奮い立たせる。この熱量はどこから来るのか?胸キュンシーンも気になるところだが、今回はあえて広瀬が魅せた激しくも美しい“カルタ・アクション”について話を聞いてみた。
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本作は、末次由紀の人気コミックを実写映画化した『ちはやふる』2部作の後編。綾瀬千早(広瀬)と真島太一(野村周平)を中心に、全国大会を目指す都立瑞沢高校・競技かるた部の奮闘をドラマチックに描く。見どころは、なんと言っても千早の前に立ちはだかる絶対的クイーン・若宮詩暢(松岡茉優)との対戦。競技かるたから遠ざかっていた幼馴染みの綿谷新(真剣佑)も福井から駆け付ける中、2人は激しい死闘を繰り広げる。
共演者たちと映画同様の絆をリアルに作ることができたという広瀬は、「このメンバーじゃなかったら、千早を(演者として)生きることはできなかった」と運命の出会いに感謝しきり。「役を演じる時“自分にウソをついてるな”って思う瞬間があるんですが、今回はそれが全くなくて、千早そのもので居られた」と振り返る。メガホンを取った小泉徳宏監督も「撮影が進まない」と呆れるほど仲が良かったというその連帯感こそが、全編に溢れ出る熱量の正体だ。
そして、日々関係性を深めていく競技かるた部の前に、クイーンを演じる松岡が合流。「茉優ちゃんはトークが上手でずっと笑わせてくれた」と語るその一方で、もはや千早として現場を“生きていた”広瀬は、競技かるたのシーンだけはリハーサルから戦闘モード。「茉優ちゃんから“すずちゃん、これテストだからね!”って言われても負けたくないので本気でいった」と苦笑い。演技とはいえガチンコ対決、現場の熱量にも押され、広瀬は「千早の根性を見せる!」と必然的に燃えてきたという。