林遣都インタビュー、俳優業に「ゴールはない」 出会いによって変化した“目指すべきもの”

芝居に対し、「貪欲でいたい」と話す林遣都。「観てくれた人の心を動かせる仕事をしている。それって、すごくやりがいのあることだと感じています」と続ける林が、川口春奈と初共演を果たしたラブコメディ『にがくてあまい』で、イケメンのゲイ役に挑んだ。単独インタビューから見えてくる、役への取り組み方、役者としての思いとは。
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WEBコミックスが原作の同作。川口演じる野菜嫌いのOL・マキと、林演じるベジタリアンで同性愛者の渚が、ひょんなことから同居し、ぶつかり合いながら、互いを受け入れ、自分自身を見つめ直していく。
「少女マンガってほとんど読まないんですけど、『にがくてあまい』は純粋におもしろかったんです。ただのラブコメではなくて、もっと深い部分を描いている。人間の欠点だったり悩みだったりを、人が出会うことによって補い合っていく感じがステキだと思いました」。
几帳面、料理上手、同性愛者。いずれも渚を表すキーワードだが、「自分にはない要素ばかり」だと林は言う。撮影に入る前に準備することも多かった。「同性愛の方に、何度もお話しを伺いました。同性愛なのかそうじゃないのか、佇まいだけで、ドアを開けて入ってきた瞬間に、分かると言われたのですが、監督がそこを目指そうと(苦笑)。同性愛者としての分かりやすい描写はない作品なので難しい面もありましたが、女性に対する距離感とか、目つきとか顔の角度とか、事細かく気を配りました。ちなみに、なぜか、男の人にモテるでしょと言われることが、よくあるんですけど、実際にお話しを聞いてみたら、そんなことありませんでした。『あなたみたいなのが好きなのは、10%から20%くらいじゃないかしら』って。あぁ、そうなんだって(笑)」。