山谷花純、本音では話せる人が少ない芸能界 それでも「つながりを大事にしたい」
いろいろな経験を経て、映画初主演を果たした。「ずっと目標だったし憧れていたんです。完成した作品を観て、エンドロールで自分の名前が一番最初に出てきたときは、自然とうれしくて涙が流れました」と正直な気持ちを吐露。さらに「他のお仕事でも同じ気持ちでしたが、主演を努めて改めて、スタッフさんへの感謝を実感しました。映画って一人じゃ作れないんだなと思ったし、芝居でしっかりと返していきたいという気持ちが強かったです」としみじみと語る。
そんな山谷だが「割と人の顔色を伺ったり、観察するのが得意なんです」と自己分析。「人と仲良くなるまでに時間がかかるんです。人のことすごく観察して『この人なら大丈夫』と思うまで、自分の中で線を引いていることがあります」。その基準を問うと「空気感や波長が合うかという感覚的な部分もありますが、本音で話が出来るかということが大切ですね。この業界って本音で話せる人が少ないなという印象があるんです。名前が売れたもの勝ちという部分もあるかもしれませんが、私は人と人とのつながりを大事にしたいです」とキッパリ。
話を聞いていると非常にしっかりとした考えとビジョンを持っている印象を受ける。「やっぱり映画が好き。観るのも好きなのですが、現場が好きなんです。皆さんの持ち場でプライドを持ってお仕事をされていることが言葉を交わさなくても伝わるんです。一つの台本を持って、みんながいいものを作ろうとするのが映画の現場。役の大小問わず、その場にいられることが幸せなので、これからもたくさん映画に出演したいです」と目を輝かせながら語ってくれた。(取材・文・写真:磯部正和)
『シンデレラゲーム』は10月1日より公開。