『遠い山なみの光』松下洸平のキャスティング秘話とは？ 新たな場面写真も公開
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広瀬すずが主演する映画『遠い山なみの光』より、1950年代の長崎で暮らす主人公・悦子（広瀬）の夫・緒方二郎（松下洸平）を捉えた新場面写真3点が解禁。併せて、戦争で心身ともに傷を負った二郎を、確かな説得力で演じた松下のキャスティング秘話も到着した。
【写真】昭和感がありながら華がある松下洸平に注目 『遠い山なみの光』場面写真
本作は、1989年にイギリス最高の文学賞であるブッカー賞、2017年にノーベル文学賞を受賞し、二つの世紀を代表する小説家となったカズオ・イシグロの長編デビュー作である同名小説を、石川慶監督が映画化。1950年代長崎と1980年代イギリスを生きる3人の女たちの知られざる真実を描くヒューマンミステリーだ。
日本人の母とイギリス人の父を持ち、大学を中退して作家を目指すニキ。彼女は、戦後長崎から渡英してきた母・悦子の半生をつづりたいと考える。娘に乞われ、口を閉ざしてきた過去の記憶を語り始める悦子。それは30年前、戦後復興期の活気あふれる長崎で出会った、佐知子という女性とその幼い娘と過ごしたひと夏の思い出だった。初めて聞く母の話に心揺さぶられるニキ。ただ、何かがおかしい。彼女は悦子の語る物語に秘められた＜うそ＞に気付き始め、やがて思いがけない真実にたどり着く―。
長崎時代の悦子を演じるのは広瀬すず、佐知子に二階堂ふみ、イギリス時代の悦子に吉田羊、ニキにはオーディションで選ばれたカミラ・アイコ、さらに悦子の夫に松下洸平、その父親を三浦友和が演じる。
この度、戦争で右手の指を失くし、心身ともに傷を負った二郎を、確かな説得力で演じた松下の新場面写真3点が解禁。
2人で住む長崎の団地で、妊娠中の悦子（広瀬）のお腹に手を当て身重の妻を気遣う姿、福岡から訪ねてきた父の緒方（三浦友和）との複雑な関係性を匂わせる物憂げな表情、そして悦子に核心的な問いを投げられ、答えをはぐらかす姿など、さまざまなシーンを捉えている。
主人公・悦子（広瀬）の夫という重要な役に、松下が白羽の矢を立てられた決め手は「古風とも言える昭和感がありながら華もある」佇まいだったという。石川慶監督は、二郎を人間臭さや色香の感じられるような人物にしたいと考えた時に、松下ならば演じられると確信。そして、松下が長崎の原爆をテーマとした舞台『母と暮らせば』に出演しているのを観たプロデューサー陣は、彼の長崎弁と時代背景への理解度に期待をしたという。
ピースがピタリとはまった豪華キャスティングが叶った本作は、終戦間もない長崎という、まだ過去にしきれない「傷跡」と、未来を夢見る圧倒的な「生」のパワーが渦巻いていた時代を生き抜いた女性たちの姿を鮮明に描き出す。先の見えない時代に前へ進む勇気をくれる、感動のヒューマンミステリーに期待が高まる。
映画『遠い山なみの光』は、9月5日より全国公開。
