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杉咲花、宮沢りえから学んだものとは? 朝ドラにも生きた“リアルな家族”

映画

 これまで杉咲が演じてきた役は非常に印象深い作品が多い。本作も中野監督は杉咲の女優としての感度の高さにほれ込み、安澄という役をあて書きしたほどだった。「監督がどこかで私のことを信じてくださっている気がしたので、自分の中で難しいなという表現にも挑戦し、安澄を探していきました」と充実した撮影を振り返る。

 この映画で得た漠然とした感覚を実践していくのが現在の杉咲のテーマだと語る。そして、こうした考えがより強く実感できたのが、朝ドラの現場だったという。「唐沢(寿明)さんと現場をご一緒させていただいたのですが、常に面白いことはないかって探しているんです。私にも『もっと頑張れるでしょ』って声をかけていただいて……。今までは自分の中にあるものを出し切りたいという思いだったのですが、そうじゃない部分、自分の中にはないと思っていたけれど、実はもっとあるんじゃないかって思うようになったんです」。

 「どれだけ時間がかかってもいいから」と贅沢な時間の使い方を経験した本作の現場。そして次々とシーンを撮り続ける朝ドラの現場。映像という意味では同じでも、手法や表現方法は全く異なる。それぞれの現場にアジャストしていくことは女優としての経験値を格段に上げるが、同時に求められるハードルも上がる。「次はどんな作品でどんな演技を見せてくれるんだろう」と期待してしまう女優・杉咲花。この作品の安澄を観たら、そのハードルはさらに上がるかもしれない。(取材・文・写真:磯部正和)

 『湯を沸かすほどの熱い愛』は公開中。

 スタイリスト:武久真理江/ヘアメイク:須田理恵 

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