坂口健太郎、話題作に続々出演するも「まだスタート前」 自分の“思い”を大事に邁進
モデルから役者へと幅を広げ、大きく顔を売ったここ1年。置かれた環境については、自分がというよりも、周りが変わった。「忙しそうだね、と声をかけられます。『忙しい、きつい』って思ったら、それで疲れちゃうので、自分はこの(素の)ままでいいかなって思っています」と、深呼吸する。そして、普通でいることや自分の感じる気持ちを何よりも大事にしていると続けた。「作品のプロデューサーに『今ってイケメンがたくさんいるけど、坂口くんはよくわからないけどいいんだよね』って言ってもらえたことがあって、すごいうれしかったんです。『よくわからない』ことを言葉にしてしまうと逆に終わっちゃう気がしたので、僕は今の感覚のわからないままでいいんだなって思っています」。
最後に、演技をすることの面白さは何かと聞いてみると、よどみなく話していた言葉が途切れ、しばし考え込んだ。「ずうっと終わりのない山道を登っている感じです。頂上はあるだろうと信じているんですけど、でももしかしたらないかもしれなくて。でも頂上があるからこそ登りたいという感じです。今の位置ですか? 僕はまだスタートダッシュを切る前だと思います。靴ひもを結び終わったくらいですよね」。25歳、まだまだ、道の途中だ。(取材・文・写真:赤山恭子)
映画『オケ老人!』は11月11日より全国ロードショー。