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間宮祥太朗、“ゆとり同世代”監督とタッグで映画初主演 最凶の男役に俳優魂注ぐ

映画

間宮祥太朗『全員死刑』インタビューカット
間宮祥太朗『全員死刑』インタビューカット クランクイン!

 充実している男は、放つオーラが違う。ここ1年の間宮祥太朗の躍進ぶりを見れば納得するほど、イケメン先輩、情けない高校生、ハーフの高校生と、作品ごとに役柄も印象も変幻自在に操る。そんな間宮が、映画初主演に選び取った役こそが『全員死刑』で家族のために人殺しを繰り返す最凶の男だ。実在の事件と手記をモチーフに映画化した本作は、壮絶な暴力描写もいとわないR15+指定、「お前ら全員、ぶっ殺(さら)う!」というキャッチコピーと、決して万人受けとは言いがたいかもしれない。だが反面、一度観たら強烈に脳裏に刻み込まれ忘れられない1本になるだろう。俳優魂を注ぎ込んだ、間宮の決意を聞いた。

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 かつて福岡で起こった強盗殺人死体遺棄事件では、被告である家族4人に死刑判決が下った。その死刑囚の獄中手記をベースにした『我が一家全員死刑』を基に映画化したのが『全員死刑』である。借金で首が回らなくなった父のために、近所の資産家・吉田家の財産を強奪する計画を長男にそそのかされ、次男タカノリ(間宮)が実行、その場にいた吉田の息子を殺してしまう。以降は「ひとり殺すなら全員殺すも同じこと」と、一家惨殺のシナリオが始まる。

 俳優の世界を志すきっかけになったのは映画だという間宮だからこそ、多種多様な作品が存在することの意義を強く感じている。「『全員死刑』に限らず、バイオレンスや実録ものに対して、拒否反応を示す人はいるとは思います。ただ、僕は想像もつかない作品を観ることによって、過ごす世界や日常は違えど、共通する人間の性みたいなものも見えると思う。そういう映画があっていいと思うし、そうした役をできる役者でいられたらと思うんです」と、一言ずつかみしめるように作品参加への想いを語る。

 最初の殺しはおっかなびっくり手をかけていたタカノリだが、一人、二人…と重ねるにつれ常軌を逸してくる。特に終盤、目の色ひとつ変えず殺りくを行う場面では、まるで人の顔ではない間宮の表情をカメラが捉える。「殺していくにつれ、何と言うか、慣れていく部分と諦めていく部分がありました。この映画は人を殺す映画ではなく、人を殺すことに至るまでの映画。僕が嫌悪感を持っていたらタカノリはできないので、やっているときは当事者の気分というか、できるだけフラットに入っていきました」と撮影を振り返る。

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