『坂道のアポロン』原作・小玉ユキ、「アニメが好きなら好きなはず」実写映画に太鼓判

小玉ユキの人気漫画を三木孝浩監督が実写映画化した『坂道のアポロン』。魅力的なキャラクター勢、ジャズを通して育む熱き友情、甘く切ない初恋…。原作に詰め込まれた青春の輝きは、多くのファンを生んだ。それだけに実写化の完成度が気になるところだが、映画を観た原作者の小玉を直撃すると「想像を超えています。最高です!」と感激をあふれさせる。生みの親が語る、実写映画の感動ポイントとは?
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長崎県・佐世保市を舞台に、孤独な青年・薫と、札付きの不良と恐れられる千太郎、彼の幼馴染の律子との出会いや友情を描く本作。小玉は「アニメ化されたときに、音楽もすべてベストな状態でやっていただいて。スタンディングオベーション!大満足だったんです。でも実写化となると、“いいものができるといいな”と思いつつ、どうなるか想像がつきませんでした」と漠然とした想いを抱えていたそう。
しかしそんな不安は、制作サイドから伝わる熱量によって払拭されていった。「俳優さんたちの衣装合わせの写真を見て、これは大丈夫だと期待が高まりました。さらに“俳優さんたちには楽器を弾いてもらいます。猛練習しています”と聞いて。愛情をかけて作ってくれていることがひしひしと感じられました」。
映画化にあたり小玉からお願いしたのは、「原作で描いた坂道を使ってほしい」とのこと。「あれは実際にある坂道で。本作を映画化するならば、やっぱりあそこを登ってきてほしかった」とこだわりを吐露。知念侑李が演じる薫が坂道を上ってくるシーンの撮影を見学し、「“薫、上ってきた!”とうれしくなりました。知念さんはいつもはキラキラとしたアイドルでいらっしゃるのに、背中をちょっと丸めて、神経質そうにメガネを上げながら歩く姿は薫そのもの」と「原作から抜け出てきたよう」と実感した。「知念さんはなにをどう褒めても謙遜するんです(笑)。魂の部分も薫と似ているのかもしれません」。