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『ビール・ストリートの恋人たち』監督が明かす製作秘話 チャンスをくれたブラッド・ピットに感謝

映画

『ビール・ストリートの恋人たち』バリー・ジェンキンス監督インタビュー
『ビール・ストリートの恋人たち』バリー・ジェンキンス監督インタビュー(C)Yoshiyuki Uchibori

 映画『ムーンライト』(16)で第89回アカデミー賞作品賞・脚色賞ほか数々の賞に輝いたバリー・ジェンキンス監督が、敬愛する黒人作家ジェイムズ・ボールドウィンの同名小説を映画化した最新作『ビール・ストリートの恋人たち』を引っ提げ初来日。いち早く本作のプロデュースに名乗りを上げたプランB(俳優のブラッド・ピット率いる製作会社)に感謝の意を表しながら、本作に込めた熱い思いを真摯に語った。

【写真】映画『ビール・ストリートの恋人たち』ジェンキンス監督インタビューカット

 1970年代、N.Y.ハーレムが舞台の本作は、19歳のティッシュ(キキ・レイン)と22歳のファニー(ステファン・ジェームズ)という若い黒人カップルの純愛を描きながら、差別的な社会への抵抗と怒りを浮き彫りにするラブストーリー。第76回ゴールデン・グローブ賞では、ティッシュの母親シャロンを熱演したレジーナ・キングが助演女優賞を獲得し、今月25日に開催される第91回アカデミー賞授賞式では、ノミネートされた脚色賞(ジェンキンス監督)、助演女優賞(レジーナ)、作曲賞(ニコラス・ブリテル)の3部門で結果を待つ。


(C)2018 ANNAPURNA PICTURES,LLC. All Rights Reserved.


 2年前、アカデミー賞作品賞の発表で、読み違いのアクシデント(受賞作を『ラ・ラ・ランド』と誤って発表)に見舞われたジェンキンス監督。「とても初歩的なミスが一番大切な場面で起きてしまったことは残念に思うけれど、個人的には誰も恨んではいない。間違えたら、やり直せばいいだけのことだからね。それよりも、自分のセクシャリティに思い悩む黒人青年の物語が作品賞を受賞したことはとても歴史的な出来事なのに、読み間違いばかり注目されたことが何よりも悔しかった」と苦笑いを浮かべる。

 そして再びアカデミー賞発表の日を迎えるが、「今回は1人の映画ファンとして気楽に参加したい」と語るジェンキンス監督。『ムーンライト』に続き、またしても脚色賞にノミネートされているが、そもそも数あるボールドウィン小説のなかで、なぜ『ビール・ストリートの恋人たち』を映画化しようと思い至ったのか。「彼の小説は、主人公自らが招き寄せてしまう悲劇的なものが多いのですが、この作品は若い2人がただ純粋に愛し合っているだけなのに、それを滅ぼそうとする理不尽な力がのしかかってくる。恋人たちの美しい愛の姿と黒人に対する不当な扱い、2つの声を見事にブレンドしている描写に強く心を奪われたんだ」と述懐する。

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