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斎藤工、映画本来の“ギャンブル性”に刺激「全身全霊で向かっていく」

映画

 また、主人公・坊や哲の新たな役づくりについては、「屈強な敵の長所を吸収しながら成長していく順応性が坊や哲らしさ。決して完全無欠ではなく、傷を負いながらも、そこがカサブタのように分厚くなっていく成長譚みたいなものを表現できればと思いました。あとは、昭和の匂いを象徴する存在であることは、常に意識していました」と述懐。さらに、「今回は、勝負にこだわる昭和の雀士が、イカサマの通用しない現代の自動雀卓で勝負したらどうなるのか、というところも見どころの1つ。撮影中は、(手になじむように)右手に1945年当時の竹牌、左手に自動雀卓の牌をクルクル回しながら過ごしていました」と麻雀漬けであったことを明かした。

(C)2019「麻雀放浪記2020」製作委員会
 それにしても、斎藤の映画に注ぐ愛の深さはハンパない。俳優業はもとより、長編映画『blank13』で監督に挑戦したり、移動映画館「cinema bird」を運営したり、さらにはカメラマンとして映画のメインヴィジュアルを撮影したり、その活動は多岐にわたる。「俳優以外の角度から映画に携われるのは、俳優を長く続けてきた時間があるからこそ。コンパスの中心はあくまでも俳優であり、そこは勘違いしてはいけない」と自身を戒める。ただ、「その一方で、マルチに活躍している海外の俳優たちを見ていると、いろんな関わり方があってもいいのかなという思いもあって、自分と映画との距離が一番自然なところを今、模索しているところ」と笑顔を見せる。


 構想10年を費やした本作もその一環だが、「先が見えないものに全身全霊で向かっていく」という映画本来のギャンブル性に「好奇心を刺激された」という斎藤。「企画の段階から“損”をしない方向で作られたものにワクワクしないですよね。でも、この映画は、それこそ麻雀ではないですが、劇場にどれだけの方が足を運ぶか“賭け”に出た作品」と目を輝かせる。「映画は世界の共通言語。かつて日本映画が世界と渡り合いながら会話ができた時代を取り戻したい。そういった意味では、白石監督のような存在は貴重です」。永遠の映画少年・斎藤の夢は始まったばかりだ。(取材・文・写真:坂田正樹)

 映画『麻雀放浪記2020』は全国公開中。

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