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『なつぞら』井浦新、ヒロイン広瀬すずの「栄養になる存在に」

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 月曜から土曜まで毎日放送される連続テレビ小説。その撮影方法やスケジュールも、映画やほかの連続ドラマとは全く異なる。井浦も「ネガティブな意味ではまったくないのですが、自分の不器用さを思い知らされる現場です」と感想を述べる。朝ドラならではの時間の流れ、一日に撮影する量の多さ…。

 「正直焦った瞬間も多々ありましたし、限られた時間のなか、アイデアは浮かんでいるのに、体がついていかないこともあります。あともう一回テストがあれば、生まれたかも…ということもありました。これまでの現場も一発目から全開でやってきたはずなのですが、さらに瞬発力が求められる。そこに一連で撮影しているため、ほかの共演者との連係プレーも重要になってくる。いまできる最高のことを一瞬にして表現しなくてはいけないというのは、ものすごくやりがいがあります」。


 連係プレーという意味では、ヒロインを務める広瀬との対峙も、作品の大きな見どころの一つだ。「座長としてしっかり現場の中心に立っています。すごくたくましいですし、なつの気持ちを表現していく瞬発力や芝居のうまさ、さらに視聴者が望んでいることを瞬時に理解する勘の良さも持っています。時間がないなか、妥協することもなく、何かあれば監督としっかりディスカッションする。戦う姿勢を見せられると、僕らは少しでも彼女の栄養になる存在でなければと思わせてくれます」と絶賛する。

 「連続テレビ小説ってものすごく前衛的な作品だと思うんです」と語った井浦。続けて「僕の記憶に残っているのは『おしん』からなのですが、朝ドラってそんなに生易しいものを見させられているわけではないと思うんです。もちろん朝に放送され、表現としてはあたりは柔らかくて優しい感じはありますが、芯はものすごく力強い。人が目を覆いたくなるような出来事を、さまざまな表現を駆使して15分の間に収める。子どもから大人、年配の方までが、同じものを見て胸を熱くさせる…それってとんでもなく前衛的な表現だと思うんです」。


 これまで、作家性の強い作品に出演してきた印象が強い井浦だが、その意味で連続テレビ小説は、特別方向性が違うものではないという。「ものすごくチャレンジができるのが朝ドラ。そこに対して自分がうまく表現できないことが悔しいのですが、これからも、もっと挑戦し続けていきたい」と今後の意気込みを語っていた。(取材・文:磯部正和 写真:松林満美)

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