欅坂46キャプテン・菅井友香、グループの変化は「マイナスなことばかりじゃない」
■二期生との活動は「グループにとっても大きな分岐点」
伝統ある舞台での初主演が決まった昨年。菅井にとって「安心できる場所」と話す欅坂46にも、さまざまな変化が訪れていた。その1つにあったのが、二期生たちの躍進。彼女たちの活躍を見守る中では「先輩としての自覚が芽生えました」と語る。
「メンバーの入れ替わりもありつつ、一昨年末から二期生のみんなと活動するようになったのはグループにとっても大きな分岐点でした。一期生の自分たちすら苦戦していた振り付けをすぐに求められたりして、初めから『すぐに追いつかなければ』と相当なプレッシャーを抱えていたと思うので、彼女たちにとっては激動の1年だったはずなんですよね。
それでも必死に食らいついてきてくれた二期生のみんなは心強かったし、自分にとっても頼れる後輩ばかりなので、不安そうな表情を浮かべていたらそっと声をかけたりして、日常的にも支えてあげなければという思いが日に日に増していきました」。
さらに、ファンにとっても吉報となったのが、2019年7月の『欅共和国2019』で約1年2ヵ月ぶりに一期生・原田葵が復帰したことだった。彼女に対して菅井は「自分と似たような感覚を持っているのでホッとする存在」だと思いを明かす。
「グループへ戻るかどうかは、本人もだいぶ悩んだと思うんです。でも、思い切って復帰してくれたのはありがたかったですね。葵ちゃんは賢くて、いるだけで楽屋の空気が明るくなって和むし、どこかグループを客観視できているので『そんな見方もあったのか』と気付かせてくれるような存在なんです。共和国での復帰はファンの皆さんも喜んでくれたし、私たちにとっても大きな出来事だったと思います」。
■選抜制への移行「変化はマイナスなことばかりじゃない」
一方で、広く衝撃を与えたのが、発売を控える9thシングルからの選抜制への移行だった。これまで“全員選抜”として活動を続けてきたグループにとっては、あるべき形が大きく変わるほどの出来事だったが、菅井は「変化は決してマイナスなことばかりじゃない」と打ち明ける。
「正直にいえば、複雑でした。昨年の夏頃から次のシングルについては考えていて、私たちは変わらないメンバーでやってきた意識もあったけど、デビューから3周年を数えた中では、環境に慣れたことからどこか気持ちの“隙間”にも似た余裕が生まれてしまっていたのかなとも思ったんですよね。
だからきっと、選抜制への移行は私たちがより強くなるために、必死に考えてくれた結果とも感じていて。グループの形がまた1つ変わることで、一人ひとりの活動へ対する思いが高まってきているのを感じているし、1日でも早く新体制としての新曲を皆さんにお披露目できる日が来るのを心待ちにしています」。
変化に出くわしながら、なおも進み続ける欅坂46。単身で舞台の稽古へ打ち込む日々の中では、グループへ戻るたびに「メンバーやスタッフさんの愛情や温かさを感じています」と菅井は話す。
「自分にとって戻れる場所があるのはありがたいことだし、舞台の稽古が始まってからはよりいっそうグループが好きになってきた気もします。どこへ行こうとも、自分は『欅坂46の菅井友香』であるのは変わらないので、看板を背負っているという気持ちも高まってきました」。
さまざまなジャンルの仕事に挑戦しながらも、グループの本分は「ライブ」であると語る菅井。彼女にとって、欅坂46である喜びを最も実感できるのは「最後の曲を披露する瞬間」だという。
「毎回のようにライブには独特な緊張感があって、後半になるまでは進行などもあるので、自分の素直な気持ちと向き合うのが難しくて。だからこそ、最後の曲になると曲に全神経を集中させられるような感覚もあるし、メンバーの顔を見る余裕も生まれてきて、キラキラした笑顔を見るとやっぱり『ああ、大好きだな』と思えるんです。
ときには悩んだりしているみんなを知っているからこそ、楽しそうな表情を見ると安心できるし、ファンの皆さんが見守ってくれている光景にも胸がいっぱいになり、感極まってしまうことも多いです」。