橋本環奈&若月佑美、壮絶な世界観だからこそ深まった“一体感”
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◆この映画だからこそ生まれた“一体感”
一方で、若月は「一人ひとりが壮絶な終わりを迎えるから、それが関係性を深める上で良かったということもある」と本作ならではの状況によって絆が深まったとも。「みんなに(役者としての)見せ場があるんです。だから、今日が山場という子がいれば、みんなで応援していました。そういう一体感はこの映画だからこそ生まれたものだと思います」。
いい空気が流れる撮影現場とは裏腹に、劇中では衝撃的ともいえるデスゲームが繰り広げられる。もともと橋本は本作の原作漫画を読んでいたそうで、「実は、こういう話も大好きなんです」とにっこり。「日常では、デスゲームに参加させられるようなことは絶対にないですが、だからこそ、漫画を読みながら非日常的なそれを体験している感覚が味わえるんです」。
◆「狂気的なシーンだけじゃないことを伝えたい」
そんな橋本に対し、若月は「デスゲームのような内容は苦手で、自分からは見られないんです」と正反対。2人でお化け屋敷に入っても、橋本がどんどん進んで行くのに対し、若月は橋本を頼りに怖々と進むタイプなのだという。だからこそ、若月は「(本作内で自殺催眠を発動させる)シグナルは、日常的な行動ばかりです。でも、その日常的な小さな行為が、もしかしたら誰かの死、自分の死につながることなのかもしれない。それがいいのか悪いのか判断せずにぼんやり生きるのではなくて、意識して考えて行動していかないといけないんじゃないかってことを教えてくれるのが、シグナルなのかもしれない」と別の視点で本作の魅力を分析する。橋本も「同世代の人はこういった壮絶なお話はあまり得意じゃない。でも、そういう人にこそ観て欲しい。狂気的なシーンだけじゃないということをこの作品で伝えたい」と本作に込めた思いを改めて語ってくれた。(取材・文:嶋田真己 写真:高野広美)
映画『シグナル100』は公開中。