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鈴木亮平「もっとできたという思いを残したくない」 “妄想”旅行記にも全力投球!

エンタメ

◆「もっとできたという思いを残したくない」

 俳優業でも私生活でも、ターゲットにとことんのめり込む。そんな性格の源泉を鈴木は「責任感からかもしれません」と自己分析。

 「世に出るものには全力を尽くさないとダメだと思っています。脚本は隅から隅まで分かっておきたいですし、今回なら世界遺産の魅力を余すことなくプレゼンしたい。妥協はしたくない。観客や読者に向けてはもちろんですが、役や世界遺産に対しての愛情からですね。もしも、もっとできたという思いが残ってしまったら、役や世界遺産に対して失礼だと感じてしまいますから」と熱く語る。


 逆を言えば愛情を持てなければダメ。本書でいえば、どんなにビジュアル的に美しい世界遺産であっても、歴史的背景や文化的ストーリーに惹(ひ)かれなければ、書くことができない。実際、途中で書くのを止めた場所もいくつもあるのだとか。そんななか、特に強く惹かれたのが、ポーランドの「ワルシャワの旧市街」の歴史。中世を感じさせるこの街は、かつてナチスドイツの攻撃により焼け野原になり、そこから完全復元された場所なのである。

 「僕もビックリしました。ここにはポーランド国民の街への愛着や歴史への思いが詰まっている。毎年1度、1分間、ワルシャワの人々、全員が立ち止まる時間があります。本書では、その1年に1度の時間にワルシャワを訪れました。ぜひ皆さんにも知ってほしいし、そうした瞬間を紹介できるのも、想像の強みかなと思います」。

 鈴木の趣味全開の本書。その発売は、図らずもみなが自由に海外旅行を楽しめない今に重なった。

 「確かに奇(く)しくものタイミングですね。想像で旅をするのは楽しいし、ストレス解消にもなります。ひょっとしたらこうした想像力が、これからの時代を生きていく武器になっていくのかもしれない。なんて、自由に楽しんでいただければ。『かなり変な本だ』という自覚はあるので」と笑う鈴木。自分の好きを堂々と語るその姿はあくまで紳士。やけにまぶしかった。(取材・文:望月ふみ 写真:ヨシダヤスシ)

スタイリスト/HIRONORI YAGI
ヘアメイク/YASUSHI MIYATA(THYMON Inc.)

 鈴木亮平著『行った気になる世界遺産』は発売中。

2ページ(全2ページ中)

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