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水川あさみ、大きな選択だった事務所独立 貫く思いは「常に新しいチャレンジをしたい」

映画

■水川あさみの人生最大の決断と潔いモットー「ゼロから始めてみることも必要」

 萩原の遺作である、映画のもととなった歌集には、中高時代に遭ったいじめを起因とする精神不調に悩まされながらも、非正規雇用で働きながら短歌を詠み続けた彼の、悲痛な叫びが詰め込まれている。水川が特に惹(ひ)かれたのは、「自転車のペダル漕ぎつつ選択の連続である人生をゆけ」という歌だという。「人間って、1日の中で何千という選択をしながら生きていると言われていますよね。生きることって、選択することだと思うんです。何を選択するかによって、自分の生きる道が定まっていく。選択をないがしろにすると、沼にハマったような気持ちになることもある」と彼女自身も選択の連続で、ここまで歩んできた。


 その中でも「自分が大きく変わったなと思う」という大きな選択が、2016年に独立し、個人事務所を設立したこと。「人生における大きな選択であり、新たに一歩を踏み出した瞬間でもあります」と振り返るが、「今まで当たり前にやってきてもらったことが、当たり前ではなくなるわけで。もちろん、不安や葛藤もありました」と告白。

 思い切って決断をしたのは、「私は常に新しいチャレンジをしていきたいと思っていて。年齢を重ねるごとに、はっきりとそう思っている部分もあります。それならば、ゼロから何かを始めてみることも必要だと思いました。いろいろなことを知ることも大事だと思いましたし、役者業を好きでい続けるためにも、その道が必要だったのかなって」と打ち明け、「“自分でその道を選んだ”という自信があれば、きっと後悔はしないと思う。もしその道が思い描いていたものと違ったとしても、自分で選んだということが重要」と述べるなど、潔い生き方も魅力的。


 「イメージにない役や、やったことのない役を選んでいきたい」とポジティブで貪欲な姿勢を吐露するが、その原動力は、「こんな自分がいたんだという、発見があることも面白い。今まで求めてもできなかったような役が舞い込んできたときも、とてもうれしいですね。思えば役者って、自分ではない人について真剣に考えて、泣いたり、笑ったりするわけですから。奇妙と言えば、とても奇妙な仕事(笑)。でもすごく面白い仕事だと思います」と役者業が大好きだという思い。「本作では、翠が勇気を出す、力強い一歩を見つめることができました。とても素敵な経験をさせてもらったと思っています」とまた一つ、宝物が増えたことを明かしていた。(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)

 映画『滑走路』は、11月20日公開。

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