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小林聡美、ドラマチックなことは苦手 日々の生活も“しなくていいことはしない”主義

ドラマ

小林聡美
小林聡美 クランクイン!

 ドラマ『やっぱり猫が好き』(フジテレビ系)や『すいか』(日本テレビ系)、映画『かもめ食堂』『めがね』などで唯一無二の存在感を発揮し続ける女優・小林聡美。彼女にしか出せない空気感は、映画やドラマを温かい空気で包み込む。そんな小林が次に挑むのは、長野の別荘地に立つペンションの女主人だ。これまでの女優生活を振り返り「ドラマチックなことは苦手なんですよ。さらっと生きたい」とほほ笑む小林に、女優としてのモットーや日々の生活で大切にしていることを聞いた。

【写真】飾らない人柄やライフスタイルが女性の憧れを集める小林聡美

◆長野の自然に癒やされ、引き出されたポテンシャル

 1月15日より放送がスタートする、WOWOWオリジナルドラマ『ペンションメッツァ』は、ペンションを訪れる古くからの友人や、思わぬ出会いを果たす人物まで、1話ごとに異なる個性的なゲストがそれらを演じ、2人芝居を繰り広げるドラマ。第1話の役所広司に始まり、石橋静河、板谷由夏、光石研、もたいまさこら豪華なゲストが登場する。

WOWOWオリジナルドラマ『ペンションメッツァ』場面写真 (C)WOWOW
 「役所さんは、本番前のテストから全力で何回も走るシーンを演じてくださった。こちらが心配してしまうくらいでしたが、自然豊かな場所での撮影だったので、もしかしたら私も含めて自然の力で人間のポテンシャルが、より引き出されていたのかもしれませんね」。

 緑に囲まれた別荘地での撮影は、長野県で1ヵ月にわたって行われた。小林は「仕事をしながらも自然の力に癒やされました」と振り返る。

WOWOWオリジナルドラマ『ペンションメッツァ』場面写真 (C)WOWOW
 「緑の美しさから風の振動まで、自然にあふれた映像を楽しんでもらえると思います。不安な情報がたくさんある現在、凝り固まった心が、その映像でちょっとでも解けて、ほっとしていただけたらいいなと思います」。

◆デビューから40年超 転機やターニングポイントを大げさに考えず

 今回、小林が演じるのは、緑に囲まれたペンションで、日々の生活に楽しさを見いだし、マイペースに暮らす女性だ。穏やかに日々を過ごす主人公の姿は、小林そのもののように思えるが、小林は「私はあんなに気持ちよくおもてなしはできない(笑)。全然違います」とキッパリ。そして、「自然の中でゆっくりと暮らすというのは憧れですが、どちらかといったらお客さんとして行きたい(笑)」と軽やかに笑った。

WOWOWオリジナルドラマ『ペンションメッツァ』より (C)WOWOW
 小林といえば、旅エッセイも上梓するほど、旅好きとしても知られる。しかし、意外にも本作で登場したような「民宿に近いような宿に泊まることは今までほとんどなかった」という。

 「私はあまり社交的じゃないので、若いころは避けていた部分もあったのですが、最近は、そうした交流も面白そうだなと思えるようになりました。先日、沖縄の離島にある民宿をテレビで紹介していたのですが、地元のおじさんとおばさんが経営しているとてもドメスティックなところで、地元の方のお話を聞くのもいいなと思っています」。

 ちなみに、理想の宿は「人の気配も感じながら、一人になれる宿」。「自然に囲まれて、時々動物が来るような場所にあったらいいですね。それでいて、ちゃんとオーナーの方の気持ちが行き届いている。そんな宿に泊まりたいです」と、思いを馳せた。


 女優デビューから40年以上にわたり、第一線で活躍し続ける小林。「責任がある役を演じさせていただけるようになったのが30代の終わりくらいで、その当時に出演した『すいか』はある意味、新しいステージの始まりになった作品だった」と話しながらも、「あまり転機とかターニングポイントとかを大げさに考えるのは好きじゃないんです」と明かす。

 そして、「日々の過ごし方や、とにかく健康であることが、この仕事をしていく上で大切なことだと思います。どんな面白いことをして過ごしているか、自分の時間をどう過ごしたかということが、人間としての味わいになって、俳優の仕事にも自然とにじみ出るんじゃないでしょうか」と女優としてのモットーを教えてくれた。

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