草なぎ剛、大河ドラマ“徳川慶喜”役の反響に驚き 連ドラの醍醐味を実感
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◆吉沢亮、堤真一、竹中直人ら共演キャストに支えられる現場
長期間、同じ役を演じることで「みんな役の上で死んでいって、撮影に来なくなるのが悲しい。共演者の方が来なくなることで、いろいろな戦いがあって今日に至ってるということが分かりました」と新たな発見があったとも。中でも堤真一が演じる慶喜の側近で、慶喜と栄一を引き合わす平岡円四郎との別れは印象的だったそうで、「一番の家臣だったのでいなくなって寂しいですが、栄一を残してくれた。それは慶喜の未来にとって大事なことで。本当にたくさんの別れや出来事が起こりますが、それがうまくまとまっていると思います」と称賛する。
大河ドラマ『青天を衝け』より(C)NHK
円四郎役の堤とは久々の共演。「身が引き締まる思いで緊張しましたが、今まで堤さんと培ってきた時間が円四郎と慶喜の関係性に反映された」と言い、「堤さんは昔からかわいがってくれて、今回も僕の緊張をほぐそうとお尻をつねってきたり(笑)。僕は堤さんのお芝居が好きで憧れていますが、堤さんはそれを分かってくれてるみたいで、余計なことは話さず背中で教えてくれます」と感謝。一方、父の徳川斉昭を演じる竹中直人とは初共演になるが、「『草なぎ君が俺の息子に思えてきた』と言ってくださり、すごくうれしかったです」と笑顔を見せる。
大河ドラマ『青天を衝け』より(C)NHK
円四郎の目利きで出会い、厚い信頼関係を結ぶ栄一役の吉沢とも初共演。「おおらかで純粋なオーラが漂っていて。細いイメージでしたが、体幹がしっかりしていて、そこからあふれ出るエネルギーが栄一にぴったり。高良健吾くんと吉沢くんのフレッシュさに刺激を受けますね」と爽やかな笑み。慶喜はなぜ栄一に惹(ひ)かれたのかと聞くと、「円四郎が連れてきたのは大きい。円四郎や栄一は人の幸せのため、みんなが喜ぶ世の中にしたいという熱意をストレートに伝えてくれるから、慶喜は好きになったんだと思う」と分析した。
大河ドラマ『青天を衝け』より(C)NHK
これまでにさまざまな役を演じてきたが、歴史作品は「分からないことも多く、せりふ回しが難しい。でも普段使わない言葉ゆえに、僕は時代をタイムスリップして演技しているのかなと思ったりします」とワクワクした表情で語った草なぎ。常に自然体で目の前のことを純粋に楽しむスタンスが、彼の演技をより魅力的なものにしているのかもしれない。(取材・文:高山美穂)
大河ドラマ『青天を衝け』は、NHK総合にて毎週日曜20時放送。BSプレミアム、BS4Kにて18時放送。