高橋愛、ネガティブだったモー娘。時代の私に「なんなの?」って言ってあげたい
関連 :
■“引っ張った”のではなく、メンバーに助けられたプラチナ期
――その後、2007年6月にはモーニング娘。のリーダーに就任しました。その時の心境をお聞かせください。
高橋:なった当初はものすごく悩んでいました。リーダーって、自分の中では叱ってくれたり導いてくれたりするイメージだったんですけど、自分はそういうタイプではなかったので。
でも、中澤(裕子)さんに「愛ちゃんらしくていいんだよ」って言っていただけたり、つんく♂さんがコンサートのMCも考えてくださるんですが、「アットホーム」なグループという言葉を入れてくれたりして、すごく救われたんです。考えてみれば、吉澤(ひとみ)さんは背中を見せていくタイプで、矢口さんはみんなで楽しみながらも、なにかあったら「話し合おうか」っていうタイプで、全然違ったよなって。「誰にもならなくていいんだ」って思えたら、少し楽になりました。
――高橋さんはプラチナ期をけん引したリーダーでしたが、ご自身ではどんなリーダーだったと振り返りますか。
高橋:引っ張ったとは、これっぽっちも思ってないです(笑)。私がいっぱいいっぱいになっていると、5期と6期が「もう! 愛ちゃん!」って助けてくれて。みんなで肩組んで「やっていこう!」という雰囲気でした。
当時、アイドルグループがどんどん登場して、私たちはテレビの露出が減ってしまって正直不安な空気が漂いました。そんな時に、つんく♂さんに「今こそ自分たちのレベルを上げろ」と言われてから、ほかのグループと戦うというのではなく、ただ目の前の自分自身と戦っていました。
――パフォーマンスで魅せるという、現在のモーニング娘。の礎を築かれたのですね。
高橋:テレビに出る機会は減ったけど、コンサートをやればファンの方が変わらず来てくれていたので、昨日より今日、今日より明日って必死でしたね。今思えば、すごい空気でした。私たちもファンの方も一丸となって「みんなでこの空間を守ろう」って。
でもそうやっていくうちに「かっこよくいなきゃいけない」という思いが強くなりすぎて、メンバーに厳しくしてまったかも…。特にただでさえ文化や言葉が違うジュンジュンとリンリン(中国人留学生メンバー)にはもうちょっと楽しんでもらえたらよかったかなって反省もしています。9期が入ってきた時に「モーニング娘。ってこうだったな! いいじゃん、かっこよくなくったって! いろんなメンバーがいておもしろいよね!」って、本来の魅力に気づきました。
――高橋さんは今でも9期の皆さんとは交流されていますし、現役メンバーのこともよく知っている印象です。
高橋:9期は一緒に活動していた最後のメンバーだし、私を成長させてくれた存在でもあるので、今でも「なにかあったら言ってね?」ってくらい気になってしまいます。現役メンバーに関しても、OG目線というよりファンですね(笑)。ほかの先輩やOGも、もちろん現役メンバーを気にしていると思いますが、私はライブをよく観に行ったりもしていて、モーニング娘。'21から目が離せないですね。