『青天を衝け』“栄一の娘”に抜てき・小野莉奈21歳、「女優を辞めたい」と悩んだ時間も必要だった
2018年に放送された『中学聖日記』(TBS系)で有村架純のライバル役を演じて注目を集め、その後も数々のドラマや映画に出演している女優・小野莉奈21歳。現在放送中の大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合/毎週日曜20時ほか)では、主人公・栄一(吉沢亮)と千代(橋本愛)の間に生まれた長女・うた役に抜てきされた。順調そうに見える彼女だが、女優業を歩んでいく自信を失った時期もあったという。うた役に選ばれた心境や、これまでの人生のターニングポイントを語ってもらった。
【写真】小野莉奈21歳、りんとした表情から笑顔まで インタビューフォト
本作は「日本資本主義の父」とも称される渋沢栄一を主人公に、幕末から明治にかけて挫折を繰り返しながらも未来を切り開いていく物語。小野は栄一の長女・うた役を演じる。
■ “栄一の娘”抜てきに歓喜も 実在の人物を演じることに感じた重圧「答えがあるのでブレたら怖い」
小野莉奈が演じるうた(C)NHK
出演を聞いたときの心境を小野は「本当に信じられない気持ちでした」と語り「(大河ドラマは)『いつかは出られたらいいな』とは思っていましたが、このタイミングで出られるとは想像していなかったので、びっくりしました」と振り返る。「せっかく選んでいただいたからには、しっかり表現して、選んでくださった方を後悔させないようにしたいです」と覚悟を持って取り組んでいるという。
実在の人物を演じることにプレッシャーはなかったかと尋ねると「(実在の人物という)一つの答えがあるので、ブレたら怖いと思っています」と認める。資料を読み込むなど、うたの軌跡を辿ってヒントをつかんでいったが、かつらや着物を着用した上での所作にも苦労した。「所作に気を遣うあまり芝居に集中できなかったら嫌だったので、家で練習しました。余裕はあまりなかったですね」と役作りに必死で励んだ。
■ “遠い存在”だった吉沢亮と橋本愛 佇まいに感動「いるだけで栄一さんと千代さん」
本作では、栄一の生涯を通して「家族の姿」も丁寧に描かれている。父・栄一役の吉沢と母・千代役の橋本に関して小野は、最初は“とても遠い存在”だったという。「緊張して最初はしゃべれなくて。2人ともクールなイメージだったんです」と当初抱いていたイメージを明かしながらも「でもお話してみると、ふざけたり、おもしろいことを言って笑わせてくれます」と2人との会話を楽しそうに思い返す。
吉沢と橋本の現場での佇まいについては「もういるだけで栄一さんだし、千代さんだな、という感じ」と表現し「さすがだな、と思います」と尊敬の眼差しを向ける。今では良い意味で緊張がなくなり「本当の家族みたいな感じ」だという。
自身の家族のことを聞くと「私の仕事に対しても応援してくれますし、心強いです」とにっこり。本作への出演もとても喜んでくれたと話し「すごく楽しみにしてくれているので、それが原動力になっています」と家族のありがたみをしっかりとかみしめている。