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古川琴音、デビューから4年 “深いところを動かせる役者に”――あふれ続ける表現欲

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“ザ・プリンセス”ではなく人間らしい現実的なシンデレラに

――お稽古も始まって、演じられるシンデレラはどんな人物だと捉えられていますか?

古川:演じる前に演出の熊林さんから頂いた資料に、『シンデレラ』は“少女がアイデンティティを確立するまでの物語”と書いてあったんです。今まで持っていた“ザ・プリンセス”みたいなイメージとは違って、もっと人間らしい現実的なキャラクターにしていきたいと思いました。

ミュージカル『INTO THE WOODS ‐イントゥ・ザ・ウッズ‐』メインビジュアル
――シンデレラの家族には、継母に毬谷友子さん、義理の姉に湖月わたるさん、朝海ひかるさんと宝塚歌劇団出身のパワフルな皆さんが顔をそろえていますね。

古川:はい、皆さん、強烈でパワーがすごくて(笑)。あの複雑な音楽の中にあんなに自由に個性を出せるなって…。皆さん普段はすてきな方なんですけど、舞台では悪役なので毒がないといけないじゃないですか。その毒をすごく明るく、パッション強めに演じていらっしゃるんです。現状ではまだシンデレラが弱く見えるかもしれないので、この舞台のシンデレラは強さがあってしたたかな部分も見せたく、もっと対抗できないといけないなって思っています。


――ボイストレーニングにも通われているとのことですが、歌に対する思いはいかがですか?

古川:熊林さんのお話を聞いたり、歌詞をしっかり確認していく中で、表現したいものがたくさん増えていくんですけど、それを歌に乗せるのがなかなか難しい…(苦笑)。とても複雑な音楽で、しゃべっているのか歌っているのか分からない、その境界線を縫うようなメロディーで、しかも自分一人でできる音楽ではなく、いろんな人の掛け合いが混ざって、森の中をさまようような混沌としたメロディーなんです。その上にまた自分が表現したいことを乗せないといけないので、やることが目の前にたくさんありすぎる状態です…。でも、稽古期間に学べたことがたくさんあるので、本番を終えた時に自分がどう変わっているのかすごく楽しみでもあります。

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ターニングポイントになった『偶然と想像』濱口竜介監督との出会い

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