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また逢う日まで

【解説/みどころ】
ロマン・ロランの小説『ピエールとリュイス』を水木洋子が脚色し、巨匠・今井正が監督した名作。学生・田島三郎と画家のタマゴ・小野螢子は、空襲警報の鳴り響く地下鉄のホームで知り合う。二人はお互いの境遇を慰め合ううちに恋に落ち、結ばれるが、再度の逢いびきは三郎の兄嫁の急病と螢子の爆死によって阻まれ、三郎もまた出征したまま二度と帰ることはなかった……。今井正監督はこのラブ・ストーリーを力むことなく情感豊かに描き上げることによって、戦中の若い恋人たちのやり場のない怒りとむなしさを浮き彫りにし、日本映画史上最高の恋愛映画に作り上げた。戦争の傷がまだ残る時代のリアリティーが、単なる叙情やセンチメンタリズムを越えた血の通ったものにしている。あまりに有名なガラス越しの接吻シーンのはかない美しさは、観る者の心を激しく揺さぶる。久我美子と岡田英次が若い恋人たちに扮し、初々しい魅力で好演した。


キャスト
岡田英次久我美子滝沢修杉村春子河野秋武風見章子
スタッフ
監督: 今井正 脚本: 水木洋子 八住利雄
上映時間・制作年
111分/1950年
制作国
日本
配給
邦画マイナー=東宝


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