剣

【解説/みどころ】
大学の剣道部の部長・国分は純粋に剣の世界に打ち込み、自らはもとより部員に対しても厳しかった。国分とは考え方が対照的な賀川は、国分が学内ナンバーワンの恵理を誘惑したと部員に説き、皆で厳禁にされている水泳をしてしまう。自らのいたらなさを恥じた国分は自殺する。雷蔵がストイックに剣の道に打ち込む主人公を好演。色濃く漂う虚無感は観る者を圧倒する。賀川を演じる川津もデカダンスな臭いを発散させて、雷蔵とは好対照な持ち味を発揮。三隅監督の演出も三島文学の香りをうまく生かして、硬質なストイシズムで貫かれた映像を作り出している。三隅監督には珍しく現代劇だが、三隅独特の正統時代劇の香りを得て、「斬る」「剣鬼」とともに代表作となった。
- キャスト
- 市川雷蔵/ 藤由紀子/ 川津祐介/ 長谷川明男/ 河野秋武/
- スタッフ
- 監督: 三隅研次 脚本: 舟橋和郎 原作: 三島由紀夫
- 上映時間・制作年
- 95分/1964年
- 制作国
- 日本
- 配給
- 大映=大映京都
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