密着17年のドキュメンタリー映画『瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと』5.27公開
2021年死去した作家・僧侶の瀬戸内寂聴さんの生誕100年を記念したドキュメンタリー映画『瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと』が、5月27日より全国公開されることが決定。併せてティザービジュアルが解禁された。
【写真】瀬戸内寂聴原作、映画『花芯』フォトギャラリー
今年5月15日で満100歳を迎えるはずだった瀬戸内寂聴さんに、17年間という途方もない歳月にわたり密着し、撮影し続けた監督・中村裕。2015年にNHKスペシャル『いのち 瀬戸内寂聴 密着500日』(ATP賞ドキュメンタリー部門最優秀賞受賞)のディレクターも務め、長年寄り添い続けた監督だから描ける<誰も知らない瀬戸内寂聴>の金言の数々がスクリーンに映し出される。
17年に及ぶ密着では、寂聴さんは日々の老いから過去の不倫関係まで、日常的に互いに全てを報告し合う、まるで母親、先達、友人、あるいは恋人のような…形容しがたい関係性の2人。コロナ後も取材を続ける唯一無二の存在に語られる“本音”や“金言”の数々が満載の、貴重なドキュメンタリー映画となっている。
ティザービジュアルには、寂聴さんの名言「もっと自分を愛しなさい。そうすれば人生が変わります」をコピーに、瀬戸内寂聴という人物をアイコニックに表現した、大胆なイラストのデザインとなっている。
映画『瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと』は、5月27日より全国公開。
中村監督のコメント全文は以下の通り。
◆監督・中村裕
「裕さんは私をもっと撮ってお金にする気はないの? 臨終が撮りたいなら撮れるように言っておくよ。私はもう死んでしまうんだから平気よ」
「それって商品価値はあるんでしょうが、僕は先生が元気なうちに形にしたいし、なんか嫌なんですよね」
「そんなこと言ってられないよ。非常にそんなのはセンチメンタルな考えですよ!」
そう叱咤されたのが、2021年の6月、結果的に最後のインタビューのときだった。僕は先生の言葉に背中を押されるように、初めての映画制作に挑戦することを決めたのだ。