日テレ・藤井貴彦アナ、金ロー『ローマの休日』で吹き替え挑戦 ディレクターに怒られる夢を見るほど緊張
<藤井貴彦アナウンサーコメント全文>
Q.藤井アナから見たこの作品の魅力は?
「ローマの休日」は、お恥ずかしながら見たことがありませんでした。しかし今回、不朽の名作に触れることができて本当に良かったです。「何で今まで見ていなかったんだろう?」と思うくらい素敵な時間が訪れました。69年も前の映画なのに、全く色あせず、モノトーンなのに二人の世界にどんどん引き込まれていきます。これが名作と言われる理由なんだと感じました。また笑えるシーンがいくつかあるのも初めて知りました。昔の人もウィットやユーモアを楽しんでいたのだなと思い、新鮮でした。
実は、母がメールアドレスを「オードリー」にするくらいオードリー・ヘプバーンが大好きで、今回のナレーションでの参加は私にとって、最大の親孝行になりました!
Q.アフレコで意識した事は?
まず英語版を何度も何度も聞きました。英語版を聞いた人も多いと思うので、その世界観を壊さないよう、スマートフォンに自分の声を何度も録音して聞き返しました。特に、私のナレーションが映像の邪魔をしないよう、雰囲気を壊さないよう心がけました。
冒頭のニュース読みのシーンでは、「明るいワクワク風」「レトロ風」「現代風(普段のニュース読み風)」の3パターンを用意してきました(※採用されたのはレトロ風)。アフレコに臨むまでの数日は本当に緊張していて、ディレクターから「全然ダメじゃないか!」と怒られる夢も見たくらいです(笑)。
Q.お気に入りのシーンは?
名作なのでいっぱいありますね…。その中でも自分が好きなのは、(ダンスパーティー会場での挌闘シーンで)アン王女がギターで黒服の男を殴る場面です。直前に出会った男性を守ろうとする王女の健気さが仕草にも表れていて、暴力的じゃなくむしろ素敵に見えてしまうんです。嫌な気持ちに全くならないというか。王女史上、一番の暴挙だと思うのですが(笑)。
Q.視聴者の皆さんにメッセージを。
時間は後戻りしないので、日常では素敵な瞬間があっても、一つ一つを捉えられず後悔する事が多いのですが、このキラキラとした瞬間を切り取って残してくれるのが映画のいいところだと思っています。「ローマの休日」はまさにそういった作品なので、なかなか国外へ行けない中で、日常を忘れて、アンとジョーの二人の恋の行方を楽しんでいただけたらと思います!