二宮和也、いかりや長介さんからの教え「一緒に死んでくれる人を見つけなさい」
二宮和也が11日、都内で開催された映画『TANG タング』初日舞台あいさつに、満島ひかりらと登壇。「君とならきっと大丈夫だと思える存在」を聞かれ、いかりや長介からもらった俳優としての教えを明かす一幕があった。
【写真】二宮和也、相棒のロボット・タングとの2ショットも イベントの様子
ベルリン国際映画祭で「映画化したい一冊」に選ばれた、イギリスの小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を原作にした本作は、妻に捨てられたダメ男・健と記憶を無くした迷子のロボット・タングが人生の宝物を探す感動の冒険ファンタジー。イベントには、市川実日子、小手伸也、奈緒、かまいたち(山内健司、濱家隆一)、景井ひな、武田鉄矢、三木孝浩監督も出席した。
二宮は嵐の活動中に本作のオファーをもらったが、その際は一度断ったそうで、「普通だったら次の方にいくのが当たり前。(活動休止まで)待っていただけるというだけでも感謝でした」としみじみ。三木監督は「健のキャスティングは二宮さんしかいないと思っていたので、『いくらでも待ちます』とお話させていただきました」と当時を回顧した。
また、原作者のデボラ・インストールから「号泣しました。二宮さんの演技はパーフェクトで本当に素晴らしかった」とメッセージが届くと、二宮は「いい酒が飲めそうです」とニンマリ。また、妻に捨てられて人生に迷うダメ男役についても「僕は基本的にそのゾーンで生きているキャラクターが多いので、そこらへんは慣れています」と口にして笑いを誘った。
夫婦役を演じた二宮と満島は、今作が芝居で初共演。アイドル時代に二宮が中学生、満島が小学生時から歌番組で共演することも多かったそうで、満島は「お話はあまりしてなかったけど、いろんなことを見てきてました。それから似たような経歴を辿ってきて。2人ともキラキラとした歌って踊るグループで始まったのに負荷が強い骨太な作品の役柄が多くて、そういう作品で出会うかなと思ったけど、こういうファンタジーな映画でした」と感慨深い様子で口にし、「タングは撮影中動かないのでイマジネーションが問われる。二宮さんのイメージ力がすごくて。本当にタングが動いているようなお芝居で素敵でした」と賛辞した。
武田も二宮の演技について「俳優として高い境地があり、すごい青年。クリント・イーストウッドからOKをもらった俳優はただ者ではない。肩に力を入れない芝居がすごい」と絶賛。二宮はその言葉に「うれしい~」と歓喜し、「肩がはまならいのではなく、外れっぱなしなんです」と照れ笑い。だが小手から「散歩するような感覚で本番に臨む。(ギリギリまでゲームをするため)スマホを衣装にしまってましたから」と暴露され、苦笑いしていた。
さらに、「君とならきっと大丈夫だと思える存在」を聞かれる一幕も。二宮は「一緒に仕事をしてくださる人たち」と答え、若い時に故いかりや長介さんからもらった「一緒に死んでくれる人をみつけなさい」という言葉にふれ、「『自分が仮に大きくなった時に、君を使って生きながらえようとする人が増えてくるから、そういう人ではなくて、この作品で一緒に死んでもかまわないという人を1人でも見つけなさい』と教えられました。僕は共演者や制作陣の人たちの運は、誇るものを持ってる。今回もそうですし、次回もそうであってほしい」と感慨深い様子で明かしていた。
映画『TANG タング』は公開中。