キャメロン監督の右腕が来日 『アバター』最新作「ケイト・ウィンスレットは7分水中で過ごせるようになった」
関連 :
ジェームズ・キャメロン監督が映像界の常識を一変させた革命的超大作『アバター』から13年。さらに進化を深めた映像体験を期待させる最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の日米同時公開(12月16日)が決定し、これに先駆けプロデューサーのジョン・ランドー氏が4日、フッテージ映像を引っ提げ来日を果たした。多くのメディアが駆けつける中、時間をオーバーしながらも記者の質問にエネルギッシュに答えたランドー氏は、「この映画こそ劇場の大きなスクリーンで観るべき作品」と力強く語った。
【動画】俳優自ら水中シーンのパフォーマンス・キャプチャを担当 『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』特報
『タイタニック』『アバター』シリーズなど25年にわたり、キャメロン監督の右腕として映画界に革命を起こしてきたランドー氏。開口一番、「私とジェームズのキャリアにとって最も重要な国・日本にようやく作品をお届けできる日が近づいてきました!」と喜びを爆発させる。さらにランドー氏は、「今回の続編では、“家族”という最も普遍的なテーマをもとに、さまざまな犠牲を払いながら、彼らはどのように困難を乗り越えていくのか、そして10代の子どもたちが自らのアイデンティティーを探しながら、この世界にどういう目的を見出していくのかを描いています。これからお見せするフッテージ映像が少しでもヒントになれば」と期待を持たせた。
そして、目の前に広がる約22分の圧巻の映像(!)上映が終わると、フッテージにもかかわらず、会場から拍手が自然と湧き起こった。再び舞台に登場したランドー氏は、「この作品は、絶対に劇場の大きなスクリーンで観るべきだということを、この映像だけでもわかっていただけたと思います」と自信をのぞかせる。記者から、「前作からさらに進化した部分は?」という質問には、「私は、3Dという技術は、ある世界に入り込んでいくための手段と考えています。そのために、前作で学んだ全ての技術を続編に注ぎ込むと共に、カメラを1台から2台のハイデフィニションカメラにグレードアップし、よりパフォーマンスを精密に表現することにトライしています」と新たな挑戦を明かした。
また、最新テクノロジーだけでなく、俳優たちの命懸けの挑戦も特筆すべきものがある。水中シーンのパフォーマンス・キャプチャを俳優が自ら演じているのだ。これについてランドー氏は、「俳優たちが本物のパフォーマンスをすることはとても重要なこと。水に潜り、息を止めながら自然に演技ができるようになるまで、インスタラクターの指導のもと、約2ヶ月間、ダイバーの資格が取れるほどトレーニングを積みました。ハワイの熱帯雨林や海洋でリハーサルをやったり、深夜の海を潜って海洋生物と遭遇したり、さまざまな体験が彼らのパフォーマンス・キャプチャに生きていると思います」と強調。
さらにランドー氏は、「最終的には、ケイト(ウィンスレット)は7分、シガニー(ウィバー)6分くらい水中で過ごすことができるようになりましたが、まるでパンドラの世界を経験しているような素晴らしい映像が撮れたと思います」と胸を張った。
最後に、「私たちの映画には詩がある」と語るランドー氏。「ジェームズは以前から水に興味を持っていました。私たちの身体も地球もほとんど水でできていますが、なぜこの世界で共存しているのか。そして将来、水はどれほど重要なものになっていくのか。タイトルにも入っている“ウォーター”という言葉は、私たちの映画作りの哲学でもあるのです」と締めくくった。
映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は、12月16日より日米同時公開。