チャン・イーモウ監督が初めて挑んだスパイ・サスペンス『崖上のスパイ』公開決定
第94回米アカデミー賞国際長編映画賞中国代表に選ばれた巨匠チャン・イーモウ監督最新作『CLIFF WALKERS(英題)』が、邦題を『崖上のスパイ』として2023年2月10日より公開されることが決定。ポスタービジュアルが解禁された。
【写真】雪の中を行く4人のスパイがスタイリッシュな『崖上のスパイ』メイン写真
1987年の監督デビュー作『紅いコーリャン』でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞して以降、中国第5世代を牽引する存在として、『紅夢』『秋菊の物語』『HERO』『LOVERS』といった高度な芸術性と娯楽性に富んだ作品の数々を世に送り出し、国内外で大ヒットを記録。さらに、2008年夏季と2022年冬季の北京オリンピックで開会式、閉会式の総監督を務めたことも話題を呼んだチャン・イーモウ監督。
本作は、そんな華やかなフィルモグラフィーを築き上げてきた世界的巨匠が初めて挑戦したスパイ・サスペンス。中国のアカデミー賞である2021年金鶏奨で監督賞、主演男優賞(チャン・イー)、撮影賞を受賞した。
1934年冬、満州国のハルビン。ソ連で特殊訓練を受けたスパイ・チームの男女4人が、極秘作戦“ウートラ計画”を実行するため現地に潜入する。目的は、日本軍の秘密施設から脱走した生き証人を国外に脱出させ、同軍の蛮行を世界に知らしめること。だが、仲間の裏切りによって、そのミッションは敵である特務警察に察知されていた。執拗な追跡、次々と放たれる罠により、ついにリーダーの張憲臣(チャン・シエンチェン)が特務の手に落ちてしまう。残された王郁(ワン・ユー)、楚良(チュー・リャン)、小蘭(シャオラン)の3人と、彼らの協力者となった周乙(ジョウ・イー)は、八方塞がりの危機を突破し、命がけのミッションを完遂しようとするが…。
ヒッチコック作品を彷彿とさせる列車内の攻防、ハルビン市街地や迷路のような路地での激烈なチェイス、銃撃戦といった息づまる見せ場が満載されているほか、スパイの信念と特務警察の威信をかけた騙し合いが観客をも翻弄し、極上のスリルを体験させる本作。
『HERO』『LOVERS』『SHADOW/影武者』などの武狭アクション大作で美しい色彩に定評のあるイーモウ監督は、本作で雪と闇に彩られた鮮烈な世界観を構築。そして、『あの子を探して』『初恋のきた道』などで見せた温かいヒューマニズムも吹き込み、多彩なジャンルに精通するイーモウ監督ならではの美学と技巧があらゆる細部にまで宿った作品に仕上げた。
キャストには、チャン・イーモウ監督の近作『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』で主演を務めた中国映画界の実力派チャン・イーをはじめ、『わたしは潘金蓮じゃない』やテレビシリーズ『三国志~司馬懿 軍師連盟』のユー・ホーフェイ、『ドリアン ドリアン』『桃タオさんのしあわせ』のチン・ハイルー、『1950 鋼の第7中隊』のチュー・ヤーウェン。さらに、『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』で“イーモウガール”として銀幕デビューしたリウ・ハオツンも出演。かつてコン・リー、チャン・ツィイー、チョウ・ドンユィを見出したイーモウ監督に発掘された新星が、可憐で芯の強いチーム最年少の女スパイを熱演しているのも注目だ。
ポスタービジュアルは、極寒のハルビンに舞う雪を表すかのような白をベースに、主人公となる男女4人のスパイの写真を配置したもの。スパイたちの凛とした表情も印象的な、スタイリッシュかつ魅惑的なノワール映画を予感させるビジュアルとなっている。
映画『崖上のスパイ』は、2023年2月10日より全国公開。
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