『フラッグ・デイ』名優ジョシュ・ブローリンが娘と父を繋ぐ――本編映像解禁
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オスカー俳優のショーン・ペンが監督・主演を務める映画『フラッグ・デイ 父を想う日』より、主人公の娘の伯父ベックを演じる名優ジョシュ・ブローリンが登場するシーンを収めた本編映像が解禁された。
【動画】『フラッグ・デイ』ジョシュ・ブローリン×ショーン・ペン共演の本編映像
本作は、大好きな父親が実は犯罪者だったという衝撃の実話を映画化。アカデミー賞主演男優賞を2度受賞した名優ショーン・ペンが、構想15年をかけて監督・主演を果たした。ショーンが演じるジョンの娘ジェニファーには彼の実娘であるディラン・ペン。
ジェニファーが幼い頃、父ジョン(ショーン)は家族の前に現れてはまた消えるという生活を繰り返していた。当時の彼女にとって父は、「平凡だった日々を見違えるほど驚きの瞬間に変えてくれる」ヒーローのような存在。しかしそれもつかの間、ジョンはまた姿を消し、借金を押し付けられた母は酒に逃げ、家事も子どもたちの世話もままならなくなってしまっていた。
今回解禁された本編映像は、そんなジェニファーが弟を連れて家を出ていくシーン。ジェニファーが父と暮らすことを告げると、母のパティは「どうぞ」と笑い、「彼にとって子供は猟犬。気が向いた時だけ走らせるのよ」と意味深に告げる。自分のことを子ども扱いする母親を嫌悪するジェニファーは「ママといるよりマシ」と厳しい言葉を放ち、家を飛び出す。
ジョンは、自分の家にやって来た子どもたちを抱きしめ、ふたりを連れてきたジェニファーの伯父ベック(ジョシュ・ブローリン)に「パティは元気か?」と聞く。するとベックは「元気と思うか? 金もなくガキ2人だぞ」と自分の妹を捨てたジョンに厳しい言葉を向けるが、「だがジョン、彼女は立ち直る。お前は2人の面倒を見ろ」と笑顔を見せる。ジョンは「もちろんさ。俺の子たちだ。2人のためなら何でもする」と答え、ベックは「証明してみせろ」と念を押す。果たしてジョンは、その約束を守れるのか―。
ディラン・ペンは、ジェニファーを演じるにあたり、原作者のジェニファー・ヴォーゲルに、彼女自身と母親との関係性について度々質問をしたという。ディランは役作りについて「私は母(ロビン・ライト)とは良い関係で、とても仲が良いので、その部分はジェニファーとかなり違っていました。自分の経験と違うので、そこへ至るのは難しかったですね」と振り返る。本作は、ジェニファーとジョンの関係を軸に展開していくが、ジェニファーが成長するにつれて、母親との関係が大きく変化していく様子も描かれている。
ジョシュ・ブローリン演じるベックは、登場シーンは多くないがジェニファーとジョンを繋ぐ人物として強い印象を残す。ブローリンは本作への出演について「この映画に魅了されたのは、とてもよく練られた脚本と、長年にわたるショーンとの関係という2つが理由です。僕はいつも、よりプライベートな物語で、実際に個人的につながりのある役者と共演できる作品に惹かれるので、どんな形であっても、この作品で協力できたことを心から嬉しく思います」と語り、「この映画は、全ての輝かしい栄光の中に存在する、人間は過ちを犯しがちだという性質を正確に映し出しています」と解説。
監督・主演のショーンは、これまで監督してきた長編映画5本では一度もカメラの前に姿を現さなかったが、この物語に対する愛着と、確実に完成させるという強い意志から初めて自分で演じるという選択をした。このことについて「いつも、同じ映画の中で監督と主演を担う人に驚いてたし、自分がそうするなんて今まで考えたこともなかったよ。予想してた通り、力を全て吸い取られた感じで、またやるかと言われたら微妙だよ(笑)」と率直に語っている。
映画『フラッグ・デイ 父を想う日』は、12月23日より全国公開。