ラジー賞、12歳の子役をノミネートしたことを謝罪・撤回 年齢制限を設けることを発表
最低映画に贈られるゴールデンラズベリー賞(通称ラジー賞)が、12歳の子役ライアン・キーラ・アームストロングを最低主演女優賞候補にしたことで批判を受け、謝罪。彼女を候補から外し、今後は18歳未満の俳優やフィルムメイカーを賞の候補としないことを発表した。
【写真】リメイク版『炎の少女チャーリー』に主演したライアン・キーラ・アームストロング
この賞は、毎年のアカデミー賞発表に先駆けて最低映画を表彰するもので、実力があるにもかかわらず酷い作品に出演した俳優や、大ヒットしたものの内容の伴わない作品などに与えられることが多い。
今年もアカデミー賞ノミネーション発表の前日に、同賞の候補を発表したが、リメイク版『炎の少女チャーリー』に主演した12歳のライアン・キーラ・アームストロングを最低主演女優賞候補に挙げていたことから、非難が集中していた。
『ワンダヴィジョン』の子役ジュリアン・ヒリアードは、「ラジー賞はそもそも意地悪で低俗だけど、子どもをノミネートするのは不快だし間違ってる。何故子どもをいじめのリスクにさらす? もっと考えてよ」とツイートするなど、当事者からも声が挙がっていた。
これをうけ、ラジー賞は1月24日(現地時間)にツイッターでコメントを出し、「批判を受け(我々も今は同意見です)、ラジー賞はライアン・キーラ・アームストロングを候補から外しました」と発表した。
また、創設者のジョン・ウィルソンがVarietyに声明を発表し、「批判を受け、我々がいかに無神経だったか気付かされました。時に、人は考えなしに行動してしまいます。そして指摘され、理解するのです。これこそがラジー賞創設の理念でした」とコメント。
続けて、「アームストロングさんの名前を最終候補から外しました。我々はまた、アームストロングさんに対し公式に謝罪するべきだと考えています。我々のせいで彼女を傷つけてしまったことを、後悔しています」と謝罪した。
また、「これを教訓とし、今後は18歳以下の俳優やフィルムメーカーを候補としないようガイドラインを導入しました」と改善策を明らかにし、「誰かのキャリアを陥れようと意図したことはありません」と述べた。