カミラ王妃、戴冠式の冠は新調せず メアリー王妃の冠を使用
今年5月6日に執り行われるチャールズ国王の戴冠式で、カミラ王妃は冠を新調せず、メアリー王妃のものを使用することがわかった。
【写真】カミラ王妃、エリザベス女王愛用のティアラを着用
現地時間2月14日に英王室が発表したもの。Brideによると、この冠は、1911年に執り行われたジョージ5世の戴冠式で、メアリー王妃が身に着けたもので、2200粒のダイヤモンドがあしらわれたものだそう。
王妃が戴冠式で冠を新調しないのは、18世紀のジョージ2世の妻、キャロライン王妃以来のことで、王室は、サステイナビリティと効率を追及し、冠を新調しないことにしたと述べている。
戴冠式にはデザインを一新し、8つあるアーチを除去して現代的なシェイプに変更。また昨年亡くなったエリザベス女王を偲び、女王が所有していた大粒のダイヤモンド、カリナンIIIとIV、そしてVをあしらう予定だそうだ。
なお、この冠にはもともと、世界最大のダイヤモンドの一つとして知られる、105.6カラットのコ・イ・ヌールがあしらわれていたが、その後取り外された。コ・イ・ヌールはエリザベス女王の母であるエリザベス王太后の冠に付け替えられ、王太后はこの冠を、1937年の夫ジョージ6世の戴冠式と1953年の娘のエリザベス女王の戴冠式で身に着けている。
しかし、According to Historic Royal Palacesによると、このダイヤモンドは1849年に東インド会社によって英王室にもたらされたもので、元はインドの歴代王朝が所有していた。当時10歳だったシク王国のマハラジャ、ドゥリープ・シングにより献上されており、現在ではイギリスによるインド支配の象徴とみなされているそうだ。
チャールズ国王はエリザベス王太后と親しかったことから、カミラ妃は戴冠式で王太后の冠を身に着けるのではないかとみられていたが、こうした事情により違う冠が選ばれようだ。