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驚異のワンショット・ミステリー『メドゥーサ デラックス』10.14公開決定 圧巻の“ヘアスタイル”にも注目

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映画『メドゥーサ デラックス』場面写真
映画『メドゥーサ デラックス』場面写真(C)UME15 Limited, The British Film Institute and British Broadcasting Corporation 2021

 配給会社A24が北米配給権を獲得した英国発ワンショット・ミステリー『MEDUSA DELUXE』が、邦題を『メドゥーサ デラックス』として10月14日より全国順次公開されることが決定した。

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 物語の舞台は年に1度のヘアコンテスト。開催直前、優勝候補と目されていたスター美容師・モスカが変死を遂(と)げた。担当のモデルが席を外したわずか数分のうちに、奇妙にも頭皮を切り取られた姿で発見されたのだ。会場に集まっていたのは、今年こそ優勝すると誓ってコンテストの準備を進めていたライバルの美容師3人と、それぞれが担当するモデルたち4人。さらにコンテストの主催者やモスカの恋人、警備員を巻き込みながら、彼女たちは事件や人間関係に関する噂をひそひそと囁きはじめる。

 「私たちの中に殺人鬼が潜んでいるのかも」「モスカは報いを受けるべきだった」「彼女はコンテストに勝つため不正を働いている」「あなたが殺したの?」。その日、コンテストの裏側で何が起きたのか。なぜカリスマ美容師は死ななければならなかったのか。観客は事件を捜査する探偵さながら、一同の噂話に耳を傾けることになる。

 物語に名探偵や名刑事は登場しない。カメラはギリシャ神話に登場するメドゥーサの蛇のごとく、コンテスト会場の廊下をうねりながら進み、部屋から部屋を渡り歩いて、関係者たちの間に広がる混乱と真相を映し出していく。その映像を、若きエレクトロニックス音楽界の天才・Korelessによる実験的でミニマルな音楽が、効果的に盛り立てている。

 本作でワンショット撮影を担ったのは、『女王陛下のお気に入り』(2018)でアカデミー賞候補となった撮影監督ロビー・ライアン。近年は『マリッジ・ストーリー』(2019)や『カモン カモン』(2021)も記憶に新しい名手が、瞬きさえ許さない美しさと緊張感を生み出した。

 劇中のヘアスタイルを手掛けたのは、レディ・ガガのヘアメイクなどをはじめ、“最も独創的なヘアスタイリスト”と称されるユージン・スレイマン。シャネル、ルイ・ヴィトン、イッセイ ミヤケ、Kenzoなどのランウェイヘアのほか、エルメス、カルバン・クライン、バレンシアガ、山本耀司、ジル・サンダー、メゾン・マルジェラ、ステラ・マッカートニー、トム・ブラウン、ヴィヴィアン・ウエストウッドなどとのコラボレーションも務めた重鎮だ。

 監督・脚本は、新鋭トーマス・ハーディマン。美容師の親を持ち、美容院で育った異色の経歴の持ち主。手掛けた2本の短編映画が、英国内の映画促進を目的として1933年に設立されたBFI(英国映画協会)に高く評価され、BFIとBBC Films(英国放送協会の映画製作部門)による支援のもと、本作の製作が実現した。

 トーマス・ハーディマン監督が初の長編製作にあたり、温めていたアイディアから選んだのは、自身のルーツとしても特別な想いがある“髪”をテーマにしたマーダーミステリー。シッチェス・カタロニア国際映画祭やサンパウロ国際映画祭では最優秀作品賞、またロンドン映画祭や英国インディペンデント映画賞、ファンタスティック・フェストでは新人監督賞にあたる賞にノミネートされるなど、世界の映画祭で話題をさらってきた新感覚のワンショット・ミステリーが、いよいよ日本に上陸する。

 映画『メドゥーサ デラックス』は、10月14日よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。

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