トム・クルーズ、スト前にスタジオとの交渉に参加 AIの脅威を訴えていた
全米映画俳優組合(SAG‐AFTRA)のストライキ実施を受け、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』の来日キャンペーンが中止されたトム・クルーズ。ストライキ前に行われたスタジオ側とSAG‐AFTRAとの交渉に参加していたことがわかった。
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SAG‐AFTRAは、報酬の引き上げのほか、人工知能(AI)の利用の制限、視聴者数に基づいたストリーミング報酬などを求めて、全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)と交渉を行っていたが、期限の7月12日までに合意に至らず、ストライキに突入した。
Peopleによると、トムは6月中に、Zoomを通じてSAG‐AFTRAとAMPTPの交渉に参加したそうだ。AIが今後俳優に与える可能性のある脅威について、自分の意見を述べたほか、スタントコーディネーターの処遇に関するSAG‐AFTRAの提案を支持したという。
交渉中は、キーとなるポイントや問題に関し、多くの組合員が交渉に参加し発言したが、トムはその中でも最も有名で力のあるプレゼンターだったとみられる。
交渉決裂をうけ、SAG‐AFTRAは現地時間7月14日午前0時からストライキ実施を発表。組合員は映画やドラマの撮影に参加しないほか、プレミアイベントなど公開作のプロモーションや授賞式への参加、ソーシャルメディア上での宣伝活動にも関わることができない。また、世界最大級のポップカルチャーイベントとして知られる「サンディエゴ・コミコン・インターナショナル」など、コンベンションにも参加が許されないそうだ。
なお、『トップガン マーヴェリック』の大ヒットで、スティーヴン・スピルバーグ監督をして「映画産業を救った」と言わしめたトムだが、映画館のビジネスを守る観点から、プロモーション活動は行ってもいいのではないかと、SAG‐AFTRAに対し提案したとThe Hollywood Reporterが報じている。これについて、トム側からのコメントは出ていない。