映画『バービー』米ワーナーが正式謝罪 原爆投下を軽視するファンアートに好反応したことへの批判を受け
原爆投下を軽視するようなファンアートに対し、アメリカの『バービー』公式X(旧ツイッター)が好意的なリプライを行い、日本のファンを中心に批判が噴出した件で、ワーナー・ブラザースの米本社が謝罪声明を発表した。
【写真】『バービー』日本公式による声明全文
Deadlineによると、米ワーナー・ブラザースがメディアに向けて発表したもので、「ワーナー・ブラザースは先の配慮に欠けたソーシャルメディアでの行動を遺憾に思っております。深くお詫び申し上げます」と正式に謝罪を表明した。
『バービー』はマテル社の人気おもちゃを実写映画化した作品。アメリカでは原爆の父を描いた『オッペンハイマー(原題)』と同日に公開され、両作ともヒットを記録していることから、この夏に2本とも観ることを推奨する「#バーベンハイマー(Barbenheimer)」という非公式のミームが誕生した。
一部、原爆を連想させるきのこ雲をピンクでポップにデザインしたものや、バービーの後ろで爆発が起きている様子を描いたものなど、原爆投下を軽視した投稿が行われたが、アメリカの公式Xがこうした投稿に対し、「忘れられない夏になりそう」とハートマークの絵文字付きでリプライし、好反応を見せていた。
これに日本国内から批判の声が上がり、ワーナーブラザースジャパン合同会社が7月31日、『バービー』日本公式Xを通じて声明を発表。「#バーベンハイマー」のムーブメントは「公式なものではありません」と説明した上で、「このムーブメントに起因したファンのSNS投稿に対し行われた、映画『バービー』のアメリカ本社の公式アカウントの配慮に欠けた反応は、極めて遺憾なものと考えており、この事態を重く受け止め、アメリカ本社に然るべき対応を求めています」とコメント。「この配慮に欠けた一連の反応について、不快な思いをされた方々には、お詫び申し上げます」と謝罪していた。
なお米公式Xによる問題のツイートはすでに削除されている。