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岸善幸監督作『正欲』、第36回東京国際映画祭で最優秀監督賞&観客賞W受賞! 稲垣吾郎&新垣結衣も喜びの声

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映画『正欲』、第36回東京国際映画祭で最優秀監督賞&観客賞をダブル受賞 最優秀監督賞に輝いた岸善幸監督
映画『正欲』、第36回東京国際映画祭で最優秀監督賞&観客賞をダブル受賞 最優秀監督賞に輝いた岸善幸監督(C)2023 TIFF

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 稲垣吾郎と新垣結衣が共演する岸善幸監督作『正欲』が、本日閉幕した第36回東京国際映画祭でコンペティション部門観客賞&最優秀監督賞をダブル受賞した。稲垣主演映画の本映画祭での観客賞受賞は、『半世界』(2019/阪本順治監督)、『窓辺にて』(2022/今泉力哉監督)に次ぐ3度目。本映画祭が開催されて以降、主演作が3度の観客賞を獲得するのは初。また岸善幸監督は、初の国際映画祭コンペティション部門出品にして、監督賞受賞というダブルの快挙となった。

【写真】稲垣吾郎、新作映画『正欲』をアピール! 演じる役は「ずっと眉間にしわ」<第36回東京国際映画祭>

 本作は、第34回柴田錬三郎賞を受賞した朝井リョウによる同名小説を監督・岸善幸、脚本・港岳彦で映画化。家庭環境、性的指向、容姿…さまざまに異なった“選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出していく衝撃的な物語を、原作とは異なり、ある種のラブストーリーとして映像化した。

 検察官として横浜検察庁に務め、妻と息子と3人でマイホームに暮らす寺井啓喜役に稲垣吾郎。広島のショッピングモールで契約社員として働く桐生夏月役に新垣結衣。両親の事故死をきっかけに広島に戻ってきた夏月の同級生・佐々木佳道に磯村勇斗。そして、佐藤寛太がダンスサークルで活動し、大学の準ミスターに選ばれるほどの容姿を持つ諸橋大也、東野絢香が大也と同じ大学に通う神戸八重子を演じる。

 第36回東京国際映画祭は、10月23日~11月1日まで開催され、本作はコンペティション部門に選出されていた。劇場公開に先駆けて、いち早く映画祭で本作を鑑賞した観客からは「まさに“観る前の自分には戻れない”というコピーの通りだった」「俳優陣の凄まじいほどの生きる葛藤の表現」「今までの自分の物差しでは測りきれない事柄があることを知り、多様性とは何かを改めて考えてみたいと思った」「人間の心の奥底にあるものを炙り出す映画。傑作」など、本作を絶賛する声がSNSにて数多く寄せられている。

 プレゼンターのアルベルト・セラ監督は本作を「ソーシャルメディアに支配された社会のなかで、アイデンティティを確立することの難しさ、複雑さを描き出した」と評した。授賞式には岸監督が出席。この度の受賞に際し、岸善幸監督と主演の稲垣吾郎からコメントが到着した。

 岸監督は「東京国際映画祭の審査員のみなさん、本当にありがとうございます。この作品は『すべてのひとが自由で自分を偽らずに生きていける社会とは何か』ということを問いかけています。日本のみならず世界中が自分のアイデンティティを確立するのがなかなか難しい時代です。この映画を観て『多様性』の意味を考えていただけたら嬉しいです。素敵な賞をいただけて幸せです」と喜びの声を。そして「主演の稲垣吾郎さん、そして新垣結衣さん、磯村勇斗さん、ほか、出演者の皆さんに感謝いたします」とキャストに感謝の言葉を送った。

 稲垣は「東京国際映画祭で『正欲』が監督賞と観客賞をダブル受賞できたことを大変嬉しく思います。岸監督、おめでとうございます。初めてご一緒する作品でしたが、緊張せずに現場に立てたのは監督の丁寧な演出と優しいお人柄のおかげだと思っています。これからも素敵な作品を楽しみにしています」とコメント。

 新垣は「監督賞、観客賞、受賞おめでとうございます! 作品に関わる一人として本当に嬉しいです。撮影に入る前から、岸監督にはとても親身になって話を聞いていただき、そして粘り強く同じ目線で共に考え続けてくださったことで、最後まで夏月という役にしっかりと向き合って演じきれたと感じています。ありがとうございました」と監督に感謝の言葉を。そして「この受賞をきっかけに映画『正欲』がさらに多くの皆さんに観ていただけること願っています。改めて、おめでとうございます!」とコメントしている。

 映画『正欲』は、11月10日より全国公開。

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